まるで宝石?!キラキラ輝く瞳の描き方・塗り方

まるで宝石?!キラキラ輝く瞳の描き方・塗り方

宝石のような光を放つ、キラキラした透明感のある瞳の表現はデジタルイラストならではの魅力。イラストの中でもキャラクターの瞳は自分らしい「絵柄」を代表する重要なポイントでもあります。

 

今回はそんな瞳の描き方・塗り方・仕上げまでをメイキング形式で細かく丁寧に解説していきます。

 

▼目次
瞳のメイキング(描き方・塗り方・仕上げ)
 ① ラフ~下描き
 ② 線画を分ける
 ③ 白目・落ち影・ベースを塗る
 ④ 瞳孔や虹彩の模様を描く、瞳の上半分を暗くする
 ⑤ 瞳の上下に映り込みを入れる
 ⑥ レイヤー結合、色トレスを行う
 ⑦ ハイライトを入れる、キラキラ感を加える
 ⑧ 仕上げ
 ⑨ 完成
瞳の表現のバリエーション

 

 

瞳のメイキング(描き方・塗り方・仕上げ)

① ラフ~下描き


まずはキャラクターの性格やイメージ、前髪の形などからどんな瞳にするか考えます。コントラストが強い瞳は意志が強い印象になります。ハイライトの面積が大きく目立つと明るく生き生きした印象になります。

 

前髪で大きく瞳が隠れる場合は瞳の中の模様を複雑にするとごちゃ付いた印象になりやすいので注意しましょう。

 

今回は明るい雰囲気の少女なのでコントラストは強めに、ハイライトも目立つようにしたいと思います。瞳を塗る前に前髪や肌はある程度塗っておきましょう。

② 線画を分ける



修正しやすいように顔の中身とそれ以外で線画を分けています。ここでは瞳の色が目立つように、他で使っていない色を選んでみました。

 

線画を描く時に視線の向きが解りにくいので描き込んでいますが、今回は明るい色の瞳なので塗る前に線を消してしまいました。線画を残す場合もありますので、その辺りはお好みで大丈夫です。

③ 白目・落ち影・ベースを塗る

白目を塗ります(通常100%レイヤー)。真っ白にしてしまうとハイライトが目立たなくなる為、ほんのりグレーにします。暗い所にいる場合はもっと暗い色を使います。

 

瞼や睫毛からの落ち影を入れます(乗算100%レイヤー)。完全な灰色よりも髪の色に寄せたグレーを使うと統一感が出ます。

 

影レイヤーと白目レイヤーの間に瞳のベースとなる色を塗ります(通常100%レイヤー)。瞳が薄い色なので、形をわかりやすくする為に外周を一段濃い色で囲いました。

④ 瞳孔や虹彩の模様を描く、瞳の上半分を暗くする


瞳孔や光彩などの模様を描き込みます(通常100%レイヤー)。写真を見てリアルにしても良いですし、現実ではありえない表現を描いても面白いと思います。

 

目の上半分を暗くします(乗算100%レイヤー)。瞼や睫毛、前髪の影が落ちているイメージです。

⑤ 瞳の上下に映り込みを入れる


これだけでは単調なので模様を追加しました(オーバーレイ100%レイヤー)。わざと色ムラを作ることで、ゆらゆらと光に反射する水面のような表現になります。

 

瞳の上下に映り込みを追加します(スクリーン74%レイヤー)。肌や前髪が映り込んでるイメージなのでここではピンクを選びました。外にいる時は空の色や自然の色、室内なら照明の色を選ぶ事もあります。

⑥ レイヤー結合、色トレスを行う


レイヤーが増えてきたので瞳のレイヤーを結合しました。次に、線の色をを周りに合わせて変更します(色トレス)。

 

眉や睫毛などにも色を塗ります(乗算100%レイヤー)。髪の色を濃くした色で塗ると統一感が出ます。

⑦ ハイライトを入れる、キラキラ感を加える


ハイライトを入れます(通常100%レイヤー)。細かく不揃いな光を入れると潤んだ印象になります。位置やサイズで印象が大きく変わるのでいろいろと試してみてください!

 

補色をはじめとした、色とりどりの点を入れてよりキラキラした印象にします(覆い焼き(発光)100%レイヤー)。現実に有り得ない表現ですが、この辺りはご自身のお好みで試行錯誤してみて下さい!

⑧ 仕上げ


他の部分も塗り込みます。前髪を塗り終えるとまた瞳の印象が変わって見えるので、全レイヤーの一番上に新規通常レイヤーを置いて最後に加筆します。このイラストでは以下の点を追加しました。

  • 前髪の線を追加
  • 睫毛が消えすぎている部分を加筆
  • 下睫毛のラインが雑だったので整えた
  • キャラクターに緑の照り返しを入れたので、瞳にも同じ色をほんの少し追加した

⑨ 完成


完成です!

瞳の表現のバリエーション


ベースの色、模様、光彩の形、ハイライトの形などに決まりはありません。ぜひキャラクターに合わせたオリジナルの瞳を描いてみてください!

著・画 珠樹みつね

イラストレーター。ソーシャルゲームのカードイラストを中心に、3DS用ゲームの背景や食玩のオマケイラストなどジャンルを問わず活躍。Webのイラスト講座なども多数手掛ける。

 

ホビージャパンより著書「CLIP STUDIO PAINT キラキラの描き方 宝石・鉱物・金属などを輝かせる塗り絵テクニック」好評発売中。

 

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