今回は初心者が陥りがちな描き方を原因から突き止めて解決を目指す講座。教えてくれるのはイラストレーターとして活躍しているyaki*mayuさんです。
手の描き方をテーマに、ありがちな失敗例、それを上手に描くテクニックをご紹介します。
読んでいて心当たりがある方は、本講座を機会にいちあっぷしよう。
▼目次
手が上手く描けない理由1:アタリを描かないため、メリハリがない
手が上手く描けない理由2:アタリは描いているけど、実際の手と違う
なぜ手が描けないのか
初心者のイラストを拝見していると、手の描き方に悩んでいる人が多いと感じます。
手はとてもゴチャゴチャとしていて複雑に動作するため、どう描いたらいいかわからず、詰まりがちだからではないでしょうか?
例えば、こんな感じのイラストになってしまう場合です。
一体何がいけないのでしょう?
今回はそんな「なぜか上手く描けない!」の「なぜか」をハッキリさせて、解決する方法を紹介します。
手が上手く描けない理由1:アタリを描かないため、メリハリがない
この「なぜか上手く描けない!」イラストは、なぜ上手く見えない印象なのでしょう。
まずこちらの手は、アタリを描かずに描いたものです。
アタリを描いていないため、手の中のパーツの境目がはっきりとせず、のっぺりとした印象になっています。
アタリを描くことで、このような手の表現が加わります。
関節や付け根の表現がなく、手のアウトラインがなめらかに繋がっていると、下手な印象を与えます。そのため、簡単なアタリで良いので、しっかりとアタリから描くことが大切です。
手が上手く描けない理由2:アタリは描いているけど、実際の手と違う
次の「なぜか上手く描けない!」イラストを見てみましょう。
これらはアタリから描きましたが、なぜか下手な印象がある手のイラストです。
実はこのイラスト、アタリの時点で少し間違っています。
こちらのイラストは、アタリの時点で手の甲がアーチになっていません。そのため、実際の手より薄っぺらく、下手な印象を与えています。
こちらのイラストは、グーの手の形がアタリの時点で想像のものになっています。
手はかなり複雑に動作するため、アタリの描き方を覚えても、実際の手のように描くのは簡単ではないのです。
解決!手が描けるテクニック
「アタリを描ないため、メリハリがない」のと、「アタリは描いているけど、実際の手と違う」場合に、下手な印象を与えてしまうことがわかりました。
では、どうしたら解決できるでしょう?
簡単なのは自分の手を見ながらアタリを描く方法です。
まず実際の手を見ながら、手の平や手の甲の部分を描きます。
次に、親指の付け根を描きます。
次に、指のアタリを描きます。手の平に対して、実際の手の指の位置が同じになるようにします。
写真の赤で描いた部分のような、「指先」や「目立つところ」から注目すると描きやすいです。
アタリに沿って清書すれば完成です。
最後に
以上で、今回の記事はおしまいです!
手の描き方は、ネットや書籍でたくさんの描き方が紹介されています。そういったものを見てアタリの描き方や手の作画ポイントを身につけていくのはもちろんなのですが、初心者さんが少し勉強しただけでは「手の複雑さ」に対応しきれず下手な感じになってしまっていると思います。
「アタリを描くときは自分の手を見る」、その一手間を加えるだけで全然違いますので、是非やってみてください。
まとめ
「なぜか上手く描けない!」のなぜかは
- アタリを描かないため、メリハリがない
- アタリは描いているけど、実際の手と違う
解決方法は
- 自分の手を見ながらアタリを描く
これからも頑張って、いちあっぷしていきましょう!それでは、ありがとうございました。
著・画 yaki*mayu
twitter:https://twitter.com/yaki_mayu
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フリーランスのイラストレーター。萌系イラスト中心で主にソーシャルゲームなどのキャラクターデザイン、スチル、カードイラストなどのお仕事をいただいております。晋遊舎「デジ絵の文法」「イラストレーションスーパーテクニック」での執筆や、オンラインイラスト講座サービス「Palmie」で講師をさせていただいたりと、絵の先生としても活躍させていただいています。