プロの現場で生まれた『イラストの描き方講座』

若い女性の妄想力で拡大中? 気になる二次創作事情を大調査

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若い女性の妄想力で拡大中? 気になる二次創作事情を大調査

気になる!二次創作の意識調査

イラストレーターを対象にした「いちあっぷアンケート」。
第3弾のテーマは「二次創作」です。イラストや漫画を描いている人にとって注目の的だった、TPPの二次創作についてのルール。今回は二次創作をする方のモチベーション、気になる事項をMUGENUP STATION、いちあっぷ講座でアンケートを実施。


今回はアンケートを通して、

  • 二次創作の中心層は若い女性!
  • 作品を作るモチベーション=キャラ愛
  • 醍醐味 VS 不安

など二次創作を行う気持ちが少し見える、興味深い結果となりました。

 

創作活動の現場の声ですので、
同人誌を描いている方やアニメや漫画、ゲームが好きな方にとっても注目しておきたい記事です。

二次創作の中心は20代女性

二次創作する人の割合


 
264名の回答者の中で二次創作していると答えた方は236名。
その回答者の内訳は女性が87%、20代が約80%を占め、20代女性が二次創作の中心である結果となりました。

 

『コミックマーケット35周年調査』(http://www.comiket.co.jp/info-a/C81/C81Ctlg35AnqReprot.pdf)の総論でもサークル参加者の女性の割合は65.2%、年齢別では20代が39.7%と、似た傾向が見られます。

 

MUGENUPのアートディレクターやイラストレーターも女性の割合が多く、趣味でイラストを描く人、仕事でイラストを描く人、どちらも女性の活躍が目立っているようです。

二次創作のトレンドはゲーム

一番、活動者が多いジャンルは「ゲーム」でした。現在の流行として『艦これ』や『刀剣乱舞』、『東方Project』が牽引しているからだと考えられます。
次点で「少年漫画」が多い結果となりました。特に『ハイキュー』、『弱虫ペダル』、『黒子のバスケ』は二次創作の活動者に多い「20代女性」からの人気も高いため、このような結果が出るのもうなずけます。

二次創作の活動ジャンル

 

その他、アンケートの回答で頂いた二次創作している作品の一部抜粋

■ゲーム
『ファイナルファンタジー』、『アイドルマスター』、『テイルズシリーズ』、『ポケットモンスター』、『スプラトゥーン』、『パズル&ドラゴン』

■少年漫画
『ワンピース』、『名探偵コナン』、『進撃の巨人』、『ダイヤのA』、『テニスの王子様』、『銀魂』

二次創作をする理由は「キャラが好き」

二次創作をする理由は「キャラが好き、好みのキャラがいる」が96.5%の回答者が答える結果となり、二次創作を始めるきっかけの重要事項となっているようです。

二次創作をする理由

 

回答者からのコメントでは、

  • キャラがかわいく描きたかったから。(20代/男性)    
  • 笑いありシリアスありですっかりハマってしまった。主人公が色々とかっこよすぎて。(40代/女性)
  • 好きなキャラをカップルにしたい衝動で(30代/女性)
  • キャラクターに魅力があり、描いていてたのしいから(10代/女性)

というように、読者の心を刺すようなキャラクターが二次創作意欲をかき立てていることが考えられます。

人気作品≠二次創作数

「流行っている、人気があるジャンルだから」を重視する回答者が10.2%と、低い結果となりました。「人気のジャンル≠二次創作」と考えられます。「ストーリー、世界観が面白い」、「絵柄が好み」が半数以上を占めていることもあり、流行に左右されずに自身が好きな作品を描きたいと考えている方が多いことがわかります。

その他、二次創作を行なう理由

その他に二次創作を行なう理由として「周りに作品を知ってもらいたい」「妄想」という目的もありました。


■周りに作品を知ってもらいたい

  • 一目ぼれしたキャラクターが終盤の本誌で活躍を始めたのですが、当初まだそのキャラはそこまで人気じゃなかったから布教目的に。(20代/女性)
  • 自分の中で浮かんだキャラクターたちの話を伝えたい、知ってもらいたいと思ったから(20代/女性)
  • 友達に広めたいと思ったから(10代/女性)

 

■妄想を爆発させて

  • もし自分がこの世界に入っていたら…? もしこの時キャラがこんな行動をしていたら…? という好奇心から(10代/女性)
  • 以前オフライン活動していたジャンルです 元々歴史は好きだったのですが、教科書に載ってるような人物が3Dキャラクターになって戦場を駆け回るというのが衝撃でした。 それからこの作品を通して同じくファンの方や 仲間内で妄想を吐き出し始めたのがきっかけです。(20代/女性)
  • ゲームでは描かれないキャラ同士の掛け合いやエピソードを想像して(30代/男性)
  • プレイするのが楽しく妄想が楽しいから(20代/女性)

二次創作の楽しみは「交流」

「二次創作活動の楽しみ」について伺ったところ、「交流」との意見が目立つ結果となりました。普段は会えないファン同士の交流のきっかけとして二次創作は大いに役立っているようです。

 

  • キャラを介して、絵を介して交流が生まれる点。リアクションがあること。(20代/女性)
  • 描けた満足感とそれを見てくださった他のファンの方に気に入ってもらえて交流ができること。(20代/女性)
  • 多くの人とそのキャラの良さ、萌えを共有できる(30代/女性)
  • 同じ視点で対象を観察し妄想を語り合い、他の方の妄想を垣間見れるところ。(20代/女性)
  • 同士、ファンの方との交流 自分の解釈、受け止め方が誤って無いんだという再確認できる上、受け入れてもらえる(30代/女性)
  • いろんな方と接点がもてたり、お言葉を頂ける機会が増えるので、ネット上だけの付き合いの方でも親しくなれたりするのが楽しいです。 激励のお言葉など本当に励みになります。(30代/女性)
  • 交流が増え、同じ嗜好の方と趣味を共有できるところです。(20代/女性)

コミケで交流

 
好きな作品、キャラクターを自由に描くことができる

自身の裁量で作品のストーリーやキャラクターに手を加えられる点も二次創作ならではの醍醐味との意見も目に止まりました。

 

  • このキャラクターならこう動くだろうなぁとか想像する時間が楽しいです。(20代/女性)
  • 好きなキャラを好きなように、思うように動かせる点。(20代/女性)
  • 既に存在する設定の中で掘り下げていく楽しさ(20代/女性)
  • 「もしこうだったら」を考えるのがとても楽しくて最早生きがい(20代/女性)
  • 自分では到達できない、キャラ設定を自分のシナリオでうごかせる点(40代/女性)

二次創作への懸念とは

「二次創作で不安に思うこと、心配な点」では

  • 著作権に対する不安
  • 交流のトラブル
  • 周囲からどうみられるか

の3つが上位の意見でした。

二次創作の不安

 
著作権に対する不安

「著作権に対する不安」は二次創作ならではの不安です。

 

  • 二次創作はあくまでも『他人の作品を借りている』ので、いつ公式から著作権問題が発せられるのかと不安です。(30代/女性)
  • 二次創作である以上、著作権があるので、そこを行使されると何もできなくなるというのが一番の不安であり心配であるところです。(40代/女性)
  • 著作権で限りなくブラックに近いグレーであるということ。版権元様に目をつぶって頂いているので今楽しむ事ができるという事を忘れる行為。(20代/女性)
  • 公式への迷惑や影響、その他二次創作の認識が薄い方への誤解の発生。(20代/女性)
  • 公式から訴えられることや、公式が二次創作を元にキャラクターを変えてまで無理やりウケそうな話を作ること。(20代/女性)
  • よく問題になっている無断転載や自作発言、自分の思っているキャラの性格と違うなどという意見の相違や認識の違いによるトラブルなど(20代/女性)

交流のトラブルを不安視する意見も

交流を楽しみにしている反面、トラブルに対する不安感も高くなっているようです。

 

  • よく問題になっている無断転載や自作発言、自分の思っているキャラの性格と違うなどという意見の相違や認識の違いによるトラブルなど(20代/女性)
  • 作品アンチや掲示板サイトでの晒しあげ、無断転載など。自分は無名だからされないだろうとは思いますが、やっぱり怖いです(笑)あと、やっぱり人気ジャンルの過激なファンが怖いです…。こちらとしてはひっそり楽しみたいのに、キャーキャー言われたり一部キャラの悪口を言われたりとかをされてしまうとなんだかなぁ…という気持ちになります。そういう方は作品のイメージを下げてる感じもあるし、自覚してほしいです。(10代/女性)
  • ツイッターや掲示板などを使っての交流がメインになるため、誇大解釈や、被害妄想など、何かしら集団心理が悪い方向に向きやすく、作者やデザイナーのバッシングやヘイト、または、一部ファン同士で啀み合いに発展しやすい面があるように見受けられます。(30代/女性)
  • 設定の齟齬による周囲からの野次。(20代/女性)
  • 掲示板に晒されたり、変なメールが来たり、叩かれたりして創作を辞める人がいて読者としても辛いことが増えてること趣味が細分化して同じ作品でもカテゴリ分けしなくてはいけなくなってること(20代/女性)

周りにどうみられるか

自身の創作物を発表する場であるため、周囲からどう見られることを不安視する方もいました。

 

  • 人に見られる時に、自分が思うキャラ達と手にとって下さる方とキャラのイメージが食い違っていないかという不安(30代/女性)
  • 私の絵柄はありきたりではないか、個性がないのではないかといとき。新しさが見えない。自分より上手い人も上な人ももっとたくさんいる。私が描いても誰も見てくれないのではないか。(10代/女性)
  • 知っている人が少なすぎて何これ?と素通りされるのが不安というか悲しいです。(20代/女性)
  • 描いていて、作品を手に取ってくれる人はいるのだろうかと不安になります。(20代/女性)
  •  

アンケートを通して、同じ不安を抱いていることが多いことがわかりますね。

TPP問題を通し、二次創作のあり方を考えてみるきっかけに

TPPとは?

TPPとは、環太平洋戦略的経済連携協定の略称です。
様々な面でメリット、デメリットがありますが今回の記事で注目すべき箇所は「非親告罪化」です。
親告罪とは

"告訴権者の告訴がなければ公訴提起(刑事裁判をすること)ができない犯罪"

(引用元:村上法務事務所 http://murakami-y.net/index.php?%BF%C6%B9%F0%BA%E1%A4%C8%A4%CF

です。

非親告罪化により、

"故意による商業的規模の著作物の違法な複製等を非親告罪とする。ただし、市場における原著作物等の収益性に大きな影響を与えない場合はこの限りではない。"

(引用元:環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)の概要 http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/2015/10/151005_tpp_gaiyou.pdf

となりました。

争点となった二次創作の規制

TPP協定発表後も議論が続き、二次創作の影響について、

“原作に似せたキャラクターを登場させるパロディー作品や、作品を掲載する同人誌を著作権侵害の摘発強化の対象にしない方針を決めた。”

(引用元:「TPP、パロディーは摘発強化外 著作権法改正へ」 http://news.livedoor.com/article/detail/10817446/

となりました。


▽2次創作は非親告罪の対象外に方向性まとまる 「コミケは(新人作家の)ゆりかご」出版社が公式に言及!
http://cupo.cc/archives/71428


今後の行方が気になると共に、一人ひとりが二次創作について考えることで作家、創作、作品が共に広がっていく未来のヒントがあるのかもしれません。

 

引き続き、いちあっぷ講座では皆さんの二次創作についての意見を大募集中です。「二次創作をしたきっかけ」「作品を発表するモチベーションとは?」「二次創作について自分はこう思う」など、ご意見をお気軽にお寄せください。この記事のリツイートにコメント、または「#いちあっぷ講座」を付けてご参加くださいね。


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