プロの現場で生まれた『イラストの描き方講座』

年間◯◯◯万円売り上げる人気作家が同人活動を続ける本当の理由とは?

Title line
年間◯◯◯万円売り上げる人気作家が同人活動を続ける本当の理由とは?

コミックマーケットやCOMITIA、コミックシティなどの同人誌即売会が毎年行われています。

2015年末に行われたコミックマーケット89では3日間の来場者数が52万人を記録するほどの規模で、経済効果は180億円ともいわれるほどの一大イベントです。

 

これらは主に一個人の参加で成り立っており、プロ・アマ問わずに様々なクリエイターが自己表現をする場となっています。そして、大勢の来場者があるがゆえに大金が動く場でもあります。

 

ですが、経済効果180億円のコミケ市場でも、年間20万円以上の黒字サークルは全体の1割に過ぎず、6割は赤字となっているのが現状です。この1割に該当すると思われるのが主に壁サークルと言われる人気サークルです。来場者は始発で参加しても、人気サークルの作品を買えない場合があるほど、需要があります。

 

今回は匿名の条件で、壁への配置経験があるタナカさん(仮名)に、コミケでの売上金額やどのような活動を通して壁サークルまで成り上がったなど、個人名義では発信できない同人作家の裏側に迫りました。

 

年間で300~400万円の売上

――早速ですが、同人誌での年間売上はどのくらいでしょうか。

年間で300~400万円ぐらいです。と言っても、そこから税金が引かれますので、もう少し低いですね。確かに大金だと思いますが、イベントの売上って泡銭みたいなものなので、あまり収入としては見ていないです。版権元と私自身の人気状況で売上は大きく左右されますし。

 

――年間300~400万円というと、どれくらい頒布すればいいのでしょうか。

この前参加したイベントだと5000部は売りました。現地のイベントは勿論、通販もしています。遠くから会場に来るのは一苦労だと思いますので、できるだけ多くの方に届けられるようにしています。

お金

宣伝はpixivとTwitterだけでいい

――ここまで成り上がるにはどうすればいいのでしょうか。

どれだけファン数を抱えられるかだと思います。私は主にpixivとTwitterだけでファンを獲得しましたね。

 

簡単にいうと需要のある人気キャラクターの二次創作やエッチな絵をSNSにアップし続けるだけです。

 

単に描くだけではなく、キャラの魅力を引き出す要素を数多く入れることが大切です。好きな映画の魅力を伝えるとき、その映画の好きな要素をいくつも説明できますよね?絵もそれと同じでキャラの良さが伝わる要素をたくさん入れることで魅力が伝わります。

 

ただ、Twitterはこの傾向が強いのですがpixivだと異なってきます。

pixivは長期戦略型

――同じSNSですが、pixivとtwitterの違いとは?

pixivはフォロワーの積み重ねなので、長くやればやるほどファンが付きます。私の場合、約7年ほどやって9万2千フォロワーぐらいいますね。主に自分の作品を見てくれるのはこのフォロワー達なので、作品購入者はこのフォロワー数を超えることはないかと思います。

 

フォロワーの獲得方法はランキングからが9割占めているので、上位ランカーになるのが一番の近道です。楽な手段としてデイリーランキングより「うごくイラストデイリーランキング」を狙ったほうが上位に食い込みやすいです。投稿数が少ないので。

 

もうひとつはアダルトですね。こちらも一般向けより投稿数が少ないので食い込みやすいです。あと、検索から長期的に流入するユーザーが多いので作品の寿命が長いです。それでも全体の数%ですが。

Twitterは短期戦略型

Twitterはpixivと異なりタイムライン表示なのでパッと見でフォロワーに刺さらなければバズ(RTがたくさんついて拡散されること)らないです。バズらせるにはキャラの属性を研究して、原作ファンにウケる見せ方をしないといけないのでキャライラストの勉強になりますね。

 

コツとしては人気キャラの二次創作を描いて胸やお尻の強調、キャラの属性にあったグッと来るシチュエーションを描く、などです。麻雀の役を揃えるイメージで、ユーザーに刺さる要素を揃えていくと良いのではないでしょうか。

 

これらの活動は流行っているものを描くミーハーなことだと思いますが、そういうことはあまり深く考えてないようにしています……。

同人活動

本当の目的は「絵の仕事を掴むこと」

――なぜ同人活動を続けるのでしょうか。

これら二次創作でバズを狙ったり、ランキング上位に入る方針を続けたりしていますが、結局キャラ人気にあやかっているだけなので、イラストレーターとしての価値は上がらない活動だと思っています。

 

私がこの活動を続けている本当の理由は仕事に繋がる機会を増やすためです。知名度が高いと企業の人が目を付けてくれるので、そこからイラストレーターとして知名度が上がるキッカケを掴みます。

 

ただ、仕事だとクオリティが求められるので人気に比例した実力がないと企業が求めるクオリティに対応できず苦労します……。私の場合、人気が先行したので苦労しましたが、本来は実力を上げてから知名度を上げるのがセオリーだと思いますね。あと、人気がなくなったときの保険としても、実力が必要です。

同人活動=売上 だけではない

今回ご協力いただいたタナカさんは、本業であるフリーイラストレーターへの仕事につなげることが目的でした。

 

人それぞれ、活動目的は様々ですが、フリーランスとして活動している方にとって広い人脈と高い知名度は必要不可欠です。知名度を得る方法のひとつである同人活動が、今のイラストレーターにとって最も確実な手段なのかも知れません。

 

参考

同人誌は稼げるのか?赤字、黒字の割合は コミケ準備会を直撃

http://dot.asahi.com/aera/2015111800094.html?page=2


End banner v8 a

イラスト制作の現場で生まれた育成プログラム


記事のシェアはこちらから!

おすすめ

新着