入稿前に確認すべきチェックポイントをリストアップ! CLIP STUDIO PAINT講座 印刷設定編

入稿前に確認すべきチェックポイントをリストアップ! CLIP STUDIO PAINT講座 印刷設定編

漫画を作って印刷所に入稿し、いざ出来上がった同人誌を見たらガッカリ、なんてことありませんか?

 

仕上げてからモニターで何度も確認しても、トーンのモアレやセリフ抜けなど、印刷してみないと気づけないことが多々あります。印刷所に入稿、商業誌持ち込みなどの前には必ずお手持ちのプリンターで印刷してみることをオススメします。

 

今回は自宅のプリンターでの印刷手順と、入稿前にチェックしたいポイントをリストアップ。完璧な原稿に仕上げるために、原稿はデータ上、印刷した紙面上でも何度でもチェックする習慣をつけましょう!

 

入稿前に、自分で印刷してみよう

印刷設定の順序は次の通りです。

まず、CLIP STUDIO PAINTで印刷設定し、次にプリンター側の設定で用紙サイズなどを設定します。

印刷設定

CLIP STUDIO PAINTの印刷設定

今回は同人誌印刷を想定し、B5サイズのコピー用紙を用意します。

 

はじめに、ファイルから「印刷設定」を選択します。 

印刷設定

すると、印刷設定ダイアログが表示されます。

 

  • 印刷サイズ:「実寸」
  • 出力イメージ:「テキスト」と「ノンブル」にチェック
  • 出力範囲:「トンボの内側まで」
  • 表現色:「モノクロ二階調(閾値)」

モノクロ二階調(トーン化)を選択するとグレー部分がトーン化されます。カラーマンガの場合はRGBカラーを選びましょう。

  • 拡大縮小時の処理:「コミック向き」「品質優先」

「高速」の場合データ上にない汚れや、モアレが発生することも考えられるので、「品質優先」を選んでおきましょう。

 

そして最後に「印刷実行」を押します。

プリンターの印刷設定

プリンターによって異なる場合がありますが、設定で押さえておきたいポイントを紹介します。

プリンターの設定

「印刷」ダイアログが開きます。

 

次はプリンターの設定をしましょう。お手持ちのプリンターが選択されているか確認し、「プロパティ」をクリックします。

  • 用紙サイズを今回は「B5」に設定
  • 用紙の種類を「普通紙」に設定
  • 印刷品質を「きれい」に設定

※普通などにすると綺麗に印刷されない場合があるので「きれい」がオススメです。

 

今回はモノクロ印刷を想定しているので、カラーを「グレースケール」に設定します。全ページカラー本などの場合は、「カラー」を選択してください。

 

両面印刷が出来るプリンターの場合、「両面印刷」にチェックを入れておくと紙の節約ができます。

 

ページ数や部数など間違いがないことを確認し、設定が終わったら「OK」を押して印刷します。

 

描き込み量によりインク消費と印刷時間がかなりかかります。予備のインクは常備しておきましょう。

 

入稿前のテスト印刷でチェックしたい項目リスト

テスト印刷で刷り上がった漫画は1ページずつ隅から隅まで目を凝らしてチェックしましょう。赤鉛筆などで見つけたミスの箇所を丸で囲ってメモ書きをしておくと、後で修正する際の修正漏れを減らせます。

 

特に下記のポイントには注意しましょう。

  • セリフの入れ忘れ
  • トーンの貼り忘れ
  • トーンの削り具合(ムラが無いか)
  • ホワイトの入れ忘れ
  • ホワイトトーンの濃度
  • グラデトーン、重ねたトーンが綺麗に出ているか。
  • 砂目トーンの濃度(砂目トーンは気持ち濃い目の濃度にしておくと印刷で綺麗に出ます。)
  • グレースケールになっている箇所がないか。(トーン作業時にトーンアイコンがオフのままになっていないか)
  • 奥付に間違いはないか。(奥付とは、作者名、サークル名、本のタイトル、印刷所名、メールアドレス、「**ファンブック」などと同人誌であることを書いておく、発行日、その他注意事項等を書くページのことです。

念には念を入れてチェック!完璧な入稿データを目指そう

自分が思っている以上に、制作データに不備があることは多いです。念には念を入れてチェックする心がけが大切です。全て確認し修正した後、印刷所の指示に従い入稿してイベントを待ちましょう!

 

[著・画:天川詩月(あまかわしづき)]

pixiv http://pixiv.me/amakawa02

Twitter https://twitter.com/shizukiamakawa

2002年12月からフリーランスのCGイラストレーターとして活動。

過去にアナログで漫画を描いていた経験を活かし、2013年からCLIP STUDIO PAINT EXを使い始めました。