パターン化して色選びに迷わない! 8つの配色方法

パターン化して色選びに迷わない! 8つの配色方法

カラーイラストを描いていて、陥りがちの悩みのひとつに「何色を選んだらいいのかわからない」ということはありませんか

 

そこで今回は、色相環を使った8つの配色方法をご紹介します。それぞれに長所と短所があるので、絵のイメージに合わせて選んでみましょう。
 

▼目次

配色を決める重要ツール「色相環」とは

統一感を重視したい!

 配色パターン1:モノクロマティック

 配色パターン2:アナロガス

インパクトを重視したい!

 配色パターン3:コンプリメンタリー

 配色パターン4:スプリットコンプリメンタリー

 配色パターン5:コンプリメンタリー〔重複型〕

たくさんの色を使いたい!

 配色パターン6:トライアド

 配色パターン7:テトラディック

 配色パターン8:白と黒

 

 

配色を決める重要ツール「色相環」とは

色相環

色相環とは色相を輪のような円い形に配置したものです。配色パターンを学ぶにあたって、色相環は重要なツールとなります。

 

また、色相環で向かい合う対角線(赤矢印)にある色同士を補色といいます。この補色というのも配色を決める上で大いに役立ちます。使用例は次章から紹介する配色パターン例を見てみましょう。

統一感を重視した配色

統一感を重視した配色パターンをご紹介します。

配色パターン1:モノクロマティック

モノクロマティック

モノクロマティックは、色相環から1色(または、隣り合わせの近似色)を選択して、明度・彩度の差だけで色付けする方法です。

長所

最も統一感があり、選んだ色のイメージをダイレクトに伝えられます

短所

画面が単調になり、メリハリをつけにくいです。

短所の改善方法

彩度・明度のコントラストが強い部分、弱い部分を作って、メリハリをつけると良いでしょう。

配色パターン2:アナロガス

アナロガス

アナロガスは、色相環で隣り合わせの色(類似色)だけで配色する方法です。モノクロマティックより色幅が増えるので、モノクロマティックじゃ少し物足りないときに有効です。

長所

モノクロマティックと同様に、統一感があり、選んだ色のイメージを伝えやすいです。

短所

画面が単調になり、メリハリをつけにくいです。

短所の改善方法

彩度・明度のコントラストが強い部分、弱い部分を作って、メリハリをつけてみましょう。

インパクトを重視した配色

インパクトを重視した配色パターンをご紹介します。

配色パターン3:コンプリメンタリー

コンプリメンタリー

コンプリメンタリーは、色相環で向かい合う正反対の2色を組み合わせる配色方法です。冒頭で述べたように、この2色は補色の関係です。

長所

補色はお互いの色を際立たせる効果があるため、インパクトのある絵に仕上がります。

短所

補色は色が持つイメージが真逆なため、統一感を出しにくいです。

短所の改善方法

一方をアクセントカラー(画面内で比率が狭い色)に使用したり、彩度・明度を下げることで統一感を出してみましょう

配色パターン4:スプリットコンプリメンタリー

スプレットコンプリメンタリー

スプリットコンプリメンタリーは、コンプリメンタリー(補色)の一方に近似色を追加する方法です。補色を使いたいけど、「もう少し統一感が欲しい」「マイルドにしたい」というときに有効です。色幅が増えるので、補色の対立関係が少し穏やかになります。

長所

基本的に補色を使用しているので、インパクトのある絵になります。

短所

コンプリメンタリーと同様に、基本的に補色を使用しているので統一感が出しにくいです。

配色パターン5:コンプリメンタリー〔重複型〕

コンプリメンタリー

コンプリメンタリーを2つ組み合わせる配色パターンもあります。色相環上で長方形を描き、その頂点に位置する色を使用します。補色を使用することでインパクトはそのままに、使用色幅を増やせます。

長所

基本的に補色を使用しているので、インパクトのある絵になります。

短所

コンプリメンタリーと同様に、基本的に補色を使用しているので統一感が出しにくいです。

たくさんの色を使った配色

たくさんの色を使った配色パターンをご紹介します。

配色パターン6:トライアド

トライアド

トライアドは、色相環に正三角形を描き、その頂点の色を使用する配色方法です。

長所

補色の対立関係が分散されるので、色味を増やしつつ、バランスを取りたいときに有効です。

短所

色味が増えると、画面がゴチャゴチャしやすいので注意。

短所の改善方法

彩度・明度を同じにする、または、アクセントカラーだけ彩度・明度を上げると良いです。

配色パターン7:テトラディック

テトラディック

テトラディックは、色相環に正方形を描き、その頂点の色を使用する配色方法です。さらに色味を増やしたいときは、五角形、六角形……と、色相環上に描く図形の画数を増やしてみましょう。

長所

色味が多く、カラフルなイラストに仕上がります。

短所

トライアドよりさらに画面の統一感を作りにくいので、比率や彩度・明度のコントロールが重要です。

配色パターン8:白と黒

白と黒

白と黒、そして中間色であるグレーは、無彩色といい、色相・彩度を持ちません。そのため、どの色とも相性がいいです。配色で困ったときは、とりあえず白や黒を持ってきてみるというのも、ひとつの手段です。

 

このように、色相環上のバランスから考えることで、より意図したイメージに合わせた配色が可能になります。

まとめ

カラーバリエーション

これらのように様々な配色パターンを覚えておくことで、配色について悩む時間が減ります。普段はあまり考えずに色合いを決めている方は参考にしてみてください。

カラーパレット

また、これら配色方法は皆さんが使っているペイントソフトのカラーパレットツールを扱うことで導き出すことができます。特に配色を決めるには明度や彩度より、色相を調整することが重要なので、今回の配色パターンを参考にしてみましょう。

 

最後に、選んだ色をどのパーツに当てはめるか、彩度・明度のコントロール方法などは、こちらでご紹介していますので、併せてご活用ください。

著・画 ゼロモモ

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