難しい髪は塊に捉えてみよう! ドリルツインテールの描き方
2020.05.20
今回は髪の描き方講座。様々な髪型がありますがドリルツインテールやロングウェーブなど複雑に入り組んだ髪型は、なかなか描くのが難しいところです。
前回は一方向にくるくる巻いたドリルツインテールの描き方を解説しました。今回は応用してロングウェーブの髪型にテーマを絞り、複雑な髪の描き方をご紹介します。
▽目次
ドリルツインテールの描き方と同様に瓶に巻き付けたリボンを参考にすると髪の流れが分かりやすいです。
上図では下に流れていく毛をイメージしてリボンを撮影してみました。基本はドリルツインテールの描き方と同じですが、ドリルツインテールは規則正しい巻きで、それをほぐしてランダムになったものがウェーブヘアーです。
さらに、腕に乗っている毛の流れをイメージしてリボンを撮影してみました。肩に乗る髪や指で髪を払うなど、髪が何かに乗っているときの表現です。
イラストにするときは見えない赤破線の部分も意識して描くのがコツです。
実際にラフを整えていきます。毛の流れが複雑に入り組んでいるので毛束ごとに色分けしました。髪を分けるときは前髪・横髪・後ろ髪で毛束を分けると、髪のかたちを捉えやすいです。
途中で毛が消えたり突然毛束が現れたりしないよう流れを考えつつ整えましょう。
このラフでは胸の下から出ている毛束が身体の右側から左へ横断していることになっていて不自然なので、顔の左から下に流れ落ちているように修正しました。
実際はこのように違和感のある部分が沢山ありますので、毛を辿って変なところを見つけて直すを繰り返してラフを完成させます
ペン入れします。
長い線を描くときは、一気に線が引けるように表示倍率を下げて、手の力を抜いて腕を使って描いています。難しい場合は長い線が描写容易であるベクター線を使用すると良いでしょう。
腕に乗る毛束や緩くカーブしながら落ちていく毛束など、リボンで練習したことを思い出しつつ描いてください。
髪で体の一部が隠れているのに同時に描こうとするとデッサンがおかしくなりやすいです。体を描くときは髪レイヤーを非表示にして隠れてしまう部分まですべて描いて、不要な線を後で消す手法をオススメします。
色塗りは「ドリルツインテールの描き方」や「髪の描き方メイキング」など過去の講座で細かく解説しているのでそちらも合わせてご覧ください!
大まかな流れは下記のとおりです。
ロングウェーブのように毛束が重なり合っている髪型の場合、光が遮られてできる影(落ち影)の部分を強調すると立体感がより強くなります。
また、おくれ毛を足すとウェーブのふわふわした感じが出るので柔らかい印象にしたい場合はおすすめです
髪のレイヤーは下記のような構成になります。
他の部分もすべて塗ったら完成です!
イラストレーター。ソーシャルゲームのカードイラストを中心に、3DS用ゲームの背景や食玩のオマケイラストなどジャンルを問わず活躍。Webのイラスト講座なども多数手掛ける。
ホビージャパンより著書「CLIP STUDIO PAINT キラキラの描き方 宝石・鉱物・金属などを輝かせる塗り絵テクニック」好評発売中。
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