SNSで自分の描いた作品を大勢の人にに見てほしいと思いませんか?
大勢の人の目を止めるには、一瞬で良さが伝わる見栄えが必要です。特に全身を魅せるイラストでは、いかにして魅せるポイント=「映えるポイント」を描けるかが「映える作画」のポイントではないでしょうか。
映える全身イラストを描く表現のひとつとして「服のシワ」があります。服のシワを適切に描くことでキャラクターの動きがより伝わり、見る人の目に留まりやすくなります。
今回は、技法書レーベル「いちあっぷブックス」から、新発売の『映え作画 キャラクターの魅力を引き出す 心を動かすイラストの描き方』より、「劇的にイラストが変わるボトムスのシワの描き方」をご紹介します。
ボトムスのシワにはさまざまな種類があります。シワの特徴を理解・意識して描写することで、説得力のあるイラストを描くことができます。
▼目次
シワのパターンや形状は、布の素材や素体の動き、形状によって変わります。スラックスとジーンズを例に、素材別にシワのでき方を見てみましょう。
素材別のシワ
スラックスのシワの描き方
スラックスはあまり乱れのない直線のシワが多くなります。太ももから裾にかけて縦に直線的なシワを描きましょう。
引っ張りジワの描き方
服の縫い目など特定の部分が引っ張られてできるシワです。関節に多くでき、放射線状に枝分かれするように伸びます。(①)
たるみジワの描き方
重力によって布が重なる場所や、ゆったりした場所にできるシワです。布が余ってたるみやすい足首に多くできます。(②)
ジーンズのシワの描き方
不規則なシワができやすく、動くとシワが多くなります。少し粗い線や細かいシワの描写を加えることで、ジーンズ特有の質感を出すことができます。
見比べて学ぶ自然なシワの描き方
ズボンやスカートを描く際にありがちなNG例を紹介します。例に挙げた要素に注意してOK例のように描くことで、より自然でリアルなシワを描くことができます。
ズボンのシワの描き方
NG例
股にシワが集中し、膝や裾にシワがないため不自然なシワの入り方になっています。(①)
太ももから足首のラインにズボンが沿っておらず、平坦になっています。(②)
OK例
ベルトやポケット周辺はシワが増えます。(①)
太ももを広く描き、シワも長い線で表現します。足首はたるみジワができやすいので、短い曲線を入れましょう。(②・③)
スカートのシワの描き方
NG例
スカートのシワが体のラインに沿っておらず浮いています。(①)
スカートの裾が直線的に描かれており、自然な動きや広がりが感じられません。(②)
OK例
ウエスト近くに引っ張りジワを細かく入れます。(①)
少しふくらみを持たせて線を下ろすことでスカートらしいふわっとした印象になります。(②)
シチュエーションに合わせたズボンのシワの動き方
シチュエーションに合わせたズボンの動きや、姿勢に応じたシワを意識することで、イキイキとしたイラストを描くことができます。
走るときのシワの描き方
ポケットやベルトによってシワやたるみができることがあります。(①)
片足を上げるときのシワの描き方
膝を曲げていると細かいシワが増え、伸ばしていると少なくなります。(①)
あぐらをかいている時のシワの描き方
あぐらをかくと股関節に横向きのシワができやすくなります。(①)
しゃがむ時のシワの描き方
しゃがむと腰や膝に引っ張りジワが増えます。(①)
シチュエーションに合わせたスカートのシワの動き方
スカートに動きをつけると、イラスト全体に躍動感を持たせることができます。スカートが動くことでできるシワや揺れを自然に描き、イラストの説得力を上げましょう。
立っている時のシワの描き方
スカートは持ち上げられるシワをイメージして、ふわっと横に広げます。(①)
座っている時のシワの描き方
太ももの間に挟まるように線を描きます。(①)裾のラインが床に触れて広がります。(②)
あぐらをかく時のシワの描き方
スカートの場合、あぐらをかくと不規則なシワが増えます。(①)
ジャンプする時のシワの描き方
ジャンプすると前に引っ張りジワができ、後ろには体のラインに沿った曲線のシワができます。(①)
裾をつまむ時のシワの描き方
スカートの持ち手に向かって引っ張りジワができ、離れると持ち上げられるシワができます。(①)
このようにボトムスのシワの描き方には種類や動きごとに特徴があり、ポイントを押さえて描くことが重要です。
まとめ
- シワのパターンを覚えて描こう
- 衣類別のシワの特徴を捉えて描こう
- 素材別のシワの特徴を捉えて描こう
続きは、『映え作画 キャラクターの魅力を引き出す 心を動かすイラストの描き方』(著・いちあっぷ編集部)にてお読みください。
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