感情は、パーツの先端に出やすい
- 笑う時に「手」を叩く
- 拒否する時に「両手」で制する
- 可愛く見えるように口元に「手」を添えて写真を撮る
など、「手」の表現は人の感情や内面が表れやすい重要なポイントです。
美術の授業ではデッサンの題材になることも多く、積極的に練習している方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、手の描き方講座をお届けします。
■初級:手の描き方の基礎
STEP1:手の構造を理解しよう
■中級:手の描写でキャラクターを表現する方法
STEP2:キャラクターによる手の描き分け
STEP3:手の動きで感情を表現する
STEP4:手の向きで性格を表現する
という構成になっています。
手の描き方が苦手! という方は是非STEP1から実践してみましょう。
STEP1:手の構造を理解しよう
手を3ブロックとして捉える
まず「手をなんとなく描く」ことを禁止してみましょう。
- 手の甲(ピンク)
- 4本の指(水色)
- 親指(緑)
手はこれら3つのブロックの集合体で形成されています。4本指を縦のラインと捉えると、親指だけ横から生えているイメージです。
指の構造を捉える
指を描く際は、手の甲側とてのひら側の構造を理解します。
■手の甲側
甲側は関骨が通っているため、間接のラインを反映して固めで直線的に描きます。
■手のひら側
てのひら側は柔らかい肉質部分であるためたるみが出るように柔らかい曲線を意識して描きます。
STEP2:キャラクターによる手の描き分け
キャラによる手の描き分けについて考えてみましょう。
男女の手の違い
■男性的な手
- 手が大きく、ゴツゴツとした印象
- 中手骨や指の関節のしわを描く
■女性的な手
- 手が小さく、きれいな印象
- 爪を長く、指先を尖らせるように描く
などの特徴があります。
性別を強調する手のポージング
手のポーズでもキャラクターの性別を印象付けることができます。
■男性や力強いキャラクター
- 指を第一関節、第二関節などでしっかり曲げる
- わしずかむように指と指の間を広げる
など力みや骨格を強調するポーズ
■女性やか弱いキャラクター
- 親指に力が入っていないので小指を浮かせる
- あまり指を曲げない
- 長さを強調するように指先を揃える
などの変化を付けましょう。中性的なキャラクターの場合は、どちらの特徴をいかしてもOKです。
STEP3:手の動きで感情を表現する
指先や手の動きによって感情を表現しましょう。
喜び、期待
肘から先に上げます。肘を上げる動作は、感情が抑えきれないイメージです。
緊張
手は内向き、拳を握りしめます。感情を自制しているので肘や腕が下がります。
祈り、悲しみ
両手を合わせます。手を組み方や指の揃え方で祈る対象を変えることができます。
怒り、憤り
指の関節を曲げるなど、手を力ませます。感情の湧き上がりを表現するために、肘から先は上がりめ表現にします。両手にするとさらに強調され、激怒している様子になります。
STEP4:手の向きで性格を表現する
手のポージングを考える際に「手の向き」も意識してみましょう。てのひらや指が内側を向いていると、内向的な印象を受けます。
- てのひらが内向き
- 閉じた指
があります。
逆に、手のひらを外向きにし、指が伸びていると外交的な印象を受けます。
- 手のひらが外向き
- 開いた指
いかがでしたでしょうか。キャラクターの感情や性格とマッチした手の表現に挑戦してみてくださいね。