DeNA×MUGENUP ハッカドール4コマ漫画制作コンペ 結果発表

DeNA×MUGENUP ハッカドール4コマ漫画制作コンペ 結果発表

今回の記事は2016年4月22日〜5月29日にMUGENUP STATION上で行われた『ハッカドール4コマ漫画制作コンペ』の結果発表です!

 

どんな作品が選ばれたのでしょうか?

 

ハッカドールとは?

DeNAが運営するニュースアプリ『ハッカドール』は、可愛い3人のナビゲーターキャラクターがニュースを届けたり、毎クールのアニメ試聴を管理したりしてくれる人気アプリです。2015年10月には『ハッカドール THE あにめ~しょん』としてTVアニメ化もされています。

 

▽ハッカドール公式サイト

https://hackadoll.com/

 

▽アニメ第1話はniconicoで無料配信中

http://ch.nicovideo.jp/hackadoll

金賞2点!選ばれたのはコレだ!

本コンペの課題は、

  • オタクあるある部門
  • イラストレーターあるある部門
  • フリー部門

の3部門のテーマに合わせた4コマ漫画の制作でした。『ハッカドール』の宣伝担当で、アニメ「ハッカドール THE あにめ〜しょん」の宣伝プロデューサーも担当された岡村直哉さん(以下、岡村さん)に選考をしていただきました。

 

さて、どの作品が選ばれたのでしょうか。

岡村さんからの選出コメントも必見ですので、4コマ漫画制作をしている方は今後の参考にしてみましょう。

オタクあるある部門

オタクあるある部門からは金賞1作品の選出。おめでとうございます!

身近なあるある話から、いかにして読者の期待を覆す展開にするかが鍵となりました。

金賞

同じ漫画

著:丸井シロ

 

<DeNA岡村さんコメント>

「オタクあるある」という、テーマがかなり絞られていて、なおかつネット上や既存の4コマでかなり出尽くされているお題なので難しかったと思います。その中でもこの作品は「世の中で言われているもっとも論」の再現で終わらず、しっかりと「今の売り方」とそれに応えるお客さん……を描いた作品になっているのが良いです。

 

2コマ目で「えっ、普通そうじゃないの?」とさせて3コマ目で「ちがーうなぜなら……」(なになに?)と読み手をしっかりと自分のペースにもっていく構成も素晴らしいです。さらに、2号と3号のキャラクター特性も理解されていますし、これは金賞です!

イラストレーターあるある部門

残念ながら金賞は該当者なしですが、奨励賞が2点!

奨励賞

奨励賞1

著:久佐葉

 

<DeNA岡村さんのコメント>

ペンタブが無くなった!どこだ!そんなときペンタブを鳴らせればいいのに!

は確かにハッカドールチームでもよく聞く「あるある」だと思うのですが、

  • キャラクター性を活かしたかけあい
  • ペンタブを鳴らせばいい……の先

があることによって「ただのあるある」で結が終わらず、4コマとしての面白さが生まれたかなと思います。

 

ちなみに探しているときにぬいぐるみがポイッと投げられると無条件にかわいさが増すのはなぜなんでしょうか? 面白い表現ですよね。 

奨励賞2

著:出國マサヨシ

<DeNA岡村さんのコメント>

「こまめに保存しない悲劇」と1号のキャラクター性をうまく掛けあわせる形で「ドジっこにコンセントが抜かれた」という展開にうまく昇華させたと思います。4コマ目(結)のコマでの1号の顔とか最高です。表情を誇大して崩すとキャラの可愛らしさがグッと引き立ちますね!

 

惜しい点は、他の4コマとつなげて読まないと意味が分からない1コマ目(起)になっているところです。なので、残念ながら奨励賞です。

フリー部門

フリー部門から金賞1作品、奨励賞2作品が選ばれました!おめでとうございます!

キャラクターのバックグラウンドを理解した上で、「読み手の共感」を与えることが大切です。

金賞

フリー部門 金賞

著:木目シン

 

<DeNA岡村さんのコメント>

できるオンナ0号の「オフ」をあえて題材にしつつ、「これ社会人あるあるだなぁ」というわかりやすさも兼ね備えていて公式4コマ漫画として、とてもよくできている印象です。まさに金賞です。

 

多くの原作ありき、もしくは本編が連載されているような作品のスピンオフ4コマを担当する場合、本編には出てこないような隠れた魅力を描くという題材に向き合うことが多いのではないでしょうか。

 

0号の設定資料(https://ichi-up.net/2016/038)から、「社会人のダメ休日」という題材にフォーカスして、これだけ0号の日常シーンをふくらませ、「読み手の共感」を得ることのできる内容に昇華させることがコンスタントにできればそうしたスピンオフのお仕事のチャンスも自然と膨らんでいくと思います。

奨励賞

フリー部門奨励賞1

著:はしえ

 

<DeNA岡村さんのコメント>

ハッカドールってどういう子たちなの?という部分が4コマに凝縮されていてとても素敵です。

 

公式4コマ連載だと1番最初に使えそうな、テンポ良く読めてキャラクター性も伝わる安定感のある作品ですね。「0号の休日」作品と金賞を迷いました。

ただ反対に、読者の想像の範疇を超えた捻り(転)がないのでオチが弱かった印象です。

フリー部門奨励賞2

著:トム子

 

<DeNA岡村さんのコメント>

「中二病」というテーマに沿ってわかりやすく進行されていますね。

 

絵も丁寧で、台詞によってフォントを細かく変えているのも好感が持てます。また0号のツッコミが絶妙な引き立て役として存在しているため、この4コマ中で1号、2号、3号がとても愛らしい存在になっています。

 

テンポも4コマ目をただ激しいつっこみや、0号がうんざりするだけで終わらすのではなく、4コマ目で遅れて2号のボケを入れ、レインボー柄にしておバカさを引き立て、それに対してのツッコミで4コマを締める構成が活きています。それによって、読了後の気分が小気味いいものになっていますね。

 

文字が多いのでうまく減らせられるとさらに読みやすくなるのではないでしょうか。

まとめ

今回の漫画コンペ結果の全体を通してみてみると、共感や想像を裏切るといった読者の心に何かしらの変化を与えることが大切になることが分かります。

たくさんのWEB漫画が溢れている昨今、競争は熾烈ですが発表の場は年々拡大しているので、イラストだけではなく、漫画を描けるとそれだけ活躍のチャンスは広がるのではないでしょうか。