フリーランスのイラストレーターは「地方で暮らすと仕事を貰えないのか?都心の方が仕事を貰いやすいのか?」
そんな不安や疑問を抱える方のために、地方で10年近く仕事をしているフリーランスのイラストレーター、まさるドット子さんが実際のところはどうなのか、「地方で暮らすイラストレーターの働き方」についてお話いただきました。
「住むところを問わず、仕事をしたい方」にもきっと役立つ情報があるので、そういった方もぜひ最後までご覧ください。
記事の最後には動画もあるのでチェックしてみてください。
▼目次
地方暮らしの仕事の付き合い/懇親会/イベントについての考えと経験
地方暮らしでもできるイラストレーターの営業方法
実際に行った営業方法は下記の2つです。
- pixivランキング
- 同人活動
自営業のイラストレーターとして開業届けを申請し、仕事を増やしたい時期に、この2つの営業方法を実践しました。
pixivランキング
pixivランキングの「デイリーランキングで50位以内」に入るというシンプルな方法です。
見つけてくれた方がわかりやすいように、プロフィール欄には「お仕事募集中」という言葉と、「メールアドレス(連絡先)」を忘れずに記載しておきましょう。
実際にデイリーランキングの50位以内に入ると多くの仕事のオファーが来るようになります。当然、順位が高いほど見てもらいやすくなり、宣伝効果が比例して高くなるので、より高い順位を目指しましょう。
個人的な感覚としては、
40〜50位…少しずつオファーが来る
10位以内…爆発的にオファーの数が増える
という経験がありました。
上記の方法はどこに住んでいても実践できる営業方法なので、地方に住んでいても簡単に実践できます。
中には「仲介企業への登録も営業になるのでは?」という意見もあると思いますが、自ら登録したというより、pixivランキングから連絡が来た企業から、「仕事を依頼したいので、仲介企業へ登録して欲しい」という流れから登録することがほとんどでした。
同人活動
同人活動についてですが、まずは自分がやりたいテイストに近い絵を描いて本を作ります。
次に「コミティア」に参加しましょう。
この営業方法は「遠征」だと思ってください。フリーランスの場合、新幹線や飛行機といった「交通費」や「宿代」も経費の扱いになるので、遠征費は惜しまずに使いましょう。
コミケと異なり、コミティアでは「絵に興味を持った企業」が直接会いに来てくれることが多いです。そして直感的なやり取りで仕事の相談ができるので、気軽に多くの方から声をかけて貰えます。
もちろん、絵のテイストや技量によって、声をかけてもらえる機会は変わってきますが、自分の制作した作品をその場で見てもらえたり、直接仕事の相談ができるので、お互いに相手のことを知れるというメリットがあります。
まだ参加したことのない方は、この機会にぜひ参加を検討してみてください。
地方暮らしの打ち合わせ方法
地方に暮らしながら「打ち合わせ」をする方法は、基本的に「メール」です。
仕事の依頼、報酬・納期・テイストの相談、提出、修正指示、納品、請求書の送付――すべてメール1つで可能です。
企業や仕事の規模、取引相手によって「直接会って打ち合わせをする」ことも可能性としてありますが、自分の場合は、直接の打ち合わせを希望をされた際、住んでいる地域を伝えると「メールで大丈夫です」と言っていただけました。
なので「打ち合わせ」は地方から出なくても十二分に可能です。
地方暮らしの仕事の付き合い/懇親会/イベントについての考えと経験
取引先や業者との付き合いや懇親会など、イラストレーターとして活動をしていると「懇親会」という名目の大型の飲み会のお誘いが幾度となくあります。
同業のイラストレーターや他の分野のクリエイター、取引先の企業、取引を希望している企業から幅広い方々からお誘いされる機会があります。
ですが、懇親会は仕事に直接大きな影響がある訳ではないので、参加したくない場合は参加をしなくても大丈夫です。
私の場合は、リフレッシュ目的やお世話になっている方々へ直接挨拶をしたいという思いから、誘われるほとんどに参加をしていますが、不参加だからといって仕事に支障が出ることはありません。そして、遠方に住んでいるから誘われないということもないので、そちらもご安心ください。
イベントについてですが、これは「サイン会」や「新作ゲームの発表会」などを指します。こちらは参加した方が良いです。
その理由は、「今後に繋がる可能性」が非常に高いからです。イベントのような誘いは、それほど頻度が高い訳ではないので、特別に心配する必要はないと思います。
地方暮らしにおける事務処理と経費
フリーランスでもイラストレーターは、他の業種に比べて事務処理があまり発生しません。
私は月に一度、契約書や請求書の対応をするペースです。収益の帳簿も月に5〜10件ほどです。
個人差が大きくありますが、経費に関しては経費が発生した月に一度、または年に一度の確定申告でまとめる頻度で私は足りています。事務処理は自宅作業になりますので、どこに住んでいても同じです。
契約書などのやり取りについては、郵送です。自宅に郵送された書類を受け取る→ハンコ→署名→返送の流れで行っています。
なので、書類のやり取りも地方だからといって特別不便なことはありません。
地方暮らしのイラストレーターの働き方まとめ
以上のことから、イラストレーターの場合「都心で働くこと」と「地方で働くこと」に、大きな差が生じることはありません。
■デメリット
- 「対面での打ち合わせ」の場合、遠征しなければならない
- メール対応の比重が増える
■メリット
- 家賃/物価が安い
- 銀行/郵便/税務署(確定申告の提出)など、利用の待ち時間なし
地方も視点を変えれば「フリーランス」にとって、とても快適な環境であると思っています。今後もみなさんの気になる情報を発信していけたらと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
更に詳しく学びたい方は解説動画をチェック
こちらの動画を見ると地方で暮らすフリーランスについてより詳しく解説されています。さらに理解を深めたい方は是非ご覧ください。
記事元の著者:まさるドット子さんのプロフィール
Twitter:https://twitter.com/masarudottoko
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