今回は海の描き方を背景イラストレーターの有馬憲吾さんが伝授してくれます。水の表現は難題なテーマですが、簡単に描けるようにご紹介。記事の最後には動画もあるので理解を深めるためにも要チェックです。
▼目次
1.グラデーションで水を描く
2.波を描き方
3.ハイライトの入れ方
4.影の入れ方
1.グラデーションで水を描く
まず、海のベースを描写します。
海は奥に行くほど深く、青色が濃く(不透明に)なり、近いほど浅くなるので色味が薄く(透明に)なります。この海の色合いの変化をグラデーションで描写します。グラデーションツールを用いても、階調で分けた色をぼかして馴染ませても構いません。
2.波を描き方
次に、波を意識した水の泡(白波)を描いていきます。
奥は遠近の作用で波が密集しているように見え、多くの波が太陽の光で反射してキラキラと輝いて見えます。対して、遠近の関係で手前の波の間隔は広げて描きます。
波の力が分散されて弱まると水面には揺らめくような白波が立ってきます。白波はペンの太さを不均一に、適宜変えながら描いていくことで自然物特有のランダム性を表現できますよ。
3.ハイライトの入れ方
全ての波にハイライトをつけるのではなく、光が当たっている部分につけましょう。
新しいレイヤーを作り、「オーバーレイ」モードを使うと効果的にハイライトが描けます。不透明度20%ぐらいの軟らかいブラシで光のラインの周りをほんのり光らせると、さらに透明度を出せますよ。
奥も同様に、オーバーレイのレイヤーを用いたハイライトを付けていきましょう。明度を少し落とし、奥の水色と馴染むように描くと遠近感を意識付けるイラストになります。
4.影の入れ方
白波の下側に、水面より濃い青色を塗ってあげると影を描写できます。
今回は波の影を1影まで描いていますが、階調をもっと付けたい場合は2影や乗算レイヤーを用いることをオススメします。
最後に手前の砂浜側に白波を描くとリアルな波を演出できますよ。
より理解を深めたい方は動画をチェック
波を描くタッチなどを知りたい方は有馬憲吾さんが配信している動画をチェック。より理解を深めましょう。
有馬憲吾のプロフィール
印刷会社を退職後、友人とデザイン会社を設立。現在イラストレーターとして活躍中。
モットー『なんでも楽しくやる』
座右の銘『面白き事も無き世を面白く』
イラスト、デザインのお仕事は随時受付中です。
Twitter|https://twitter.com/arimac02