動きのある絵を作る5つのテクニック

動きのある絵を作る5つのテクニック

「動きがあるポーズを描きたいけど、単調になってしまう」ことはありませんか?

 

今回はキャラクターに動きを与える絵の作り方講座。難しいポーズが描けず、動きのある絵を描くのが苦手な方は、ここから試してみてはいかがでしょうか。

 

5つのテクニックを元に、少し手直しするだけで躍動感のあるイラストに変身させる方法をご紹介します。 
 

動きのあるポーズの描き方

 
▼目次

絵に動きを与えるテクニック1:アイレベルを変える

絵に動きを与えるテクニック2:奥行きを作る

絵に動きを与えるテクニック3:「くの字」を作る

絵に動きを与えるテクニック4:シンメトリーをやめる

絵に動きを与えるテクニック5:シルエットに動きをつける

 

 

 

絵に動きを与えるテクニック1:アイレベルを変える

動きのあるポーズの描き方

立ち絵に動きを加える方法のひとつに、カメラの角度を変える手段があります。

 

キャラクターを下から見上げると「迫力・存在感」が増して、逆に上から見下ろすと「客観的・距離がある印象」になります。同じポーズでも印象をがらりと変化します。

 

躍動感を与えたくても、キャラクター性の都合で派手な動きをとれない場合にもオススメです。

絵に動きを与えるテクニック2:奥行きを作る

動きのあるポーズの描き方

次に「カメラに映る範囲」を最大限活用する方法を試してみましょう。

 

画面内(カメラに映る範囲)の奥行きを「前景・中景・後景」に分けます。その際に中景のみを描くと平坦な印象をある絵になります。

動きのあるポーズの描き方

そこで、何かしらのパーツを前景、後景に配置してみましょう。

 

作例では両手を前景・後景に配置しましたが、特別に手である必要はありません。なびく髪やスカートなどを使えば、ポーズを変えることなく奥行きが作れます。

 

絵に動きを与えるテクニック3:「くの字」を作る

動きのあるポーズの描き方

次に、パーツを傾ける方法を試してみましょう。

 

顔・胸・腰・手などの塊になったパーツを傾けさせて、「くの字」を作るだけで動きのあるポーズになります。

動きのあるポーズの描き方

人間は「直線」よりも、「曲線や折れ線」に動きを感じるので、それを利用しています。

 

傾けるパーツは、顔・胸・腰だけではありません。手や足、または装飾品など、折れ曲がる機能がある部位はぜひ利用してみましょう。
 

絵に動きを与えるテクニック4:シンメトリー(左右対称)をやめる

動きのあるポーズの描き方

人間は「変化のないもの」を単調・静止していると感じる傾向があります。そこで、左右異なる動作をさせて変化をつけてみましょう。部位は、足でも髪の毛でもどこでも構いません。
 

絵に動きを与えるテクニック5:シルエットに動きをつける

絵を見るとき、多くの人は大まかなシルエットで対象を知覚していると思われます。人間の脳は一度に多くの情報を処理できないため、じっくりと観察しない限り細かい描写には気づかないことが多いでしょう。
 

動きのあるポーズの描き方
 

これはキャラクターのポーズにも言えます。画像左上のシルエットを見てみてください。

 

このシルエットだと、真ん中の2つのパターンのどちらであっても成り立ってしまいます。つまり、ポーズを決めるときは、まずシルエットから考えてみましょう。
  

動きのあるポーズの描き方

また、シルエットは「それが何であるか・どんなポーズか」を分かってもらう以外にも効果があります。

 

作例を見てみてください。

丸いシルエットに突起があったり、空洞があったりすると、ついついその部分に目が行ってしまうのではないでしょうか。

 

これは「変化」に刺激を感じているためです。この効果を利用して、注目させたい部分だけを周りと異なる形状にしてみましょう。

動きのあるポーズの描き方

このとき、注目点をあまり多くすると見る人の意識が分散されてしまうので注意しましょう。突起部分を目立たせるために、わざとほかの部分に変化をつけないようにすると、メリハリが出てさらに効果的です。  

 

最後に

これらの方法を何でもかんでも用いればいいというわけではありません。

  • どのくらい動きを出したいのか
  • どんな性格のキャラクターを描きたいのか

などによって、選択肢は変わってきます。適した方法を選んでみてください。

著・画 ゼロモモ

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