今回は初心者が陥りがちな描き方を原因から突き止めて解決を目指す講座。教えてくれるのはイラストレーターとして活躍しているyaki*mayuさんです。
目の描き方をテーマに、ありがちな失敗例、それを上手に描くテクニックをご紹介します。
読んでいて心当たりがある方は、本講座を機会にいちあっぷしよう。
▼目次
なぜ上手にイラストが描けないのか
目を描くのって本当に楽しいですよね。
イラストを描き始めた頃は、かわいい目やかっこいい目を描けるようになりたくて、たくさん目を描いていました。
最初は楽しいですが、次第に「たくさん描いてるのになぜか上手く描けない」「理由が分からないけどなんか変」と、自分の描く目の不自然さが気になってきたりします。
例えばこんな感じの目です。
形はアニメっぽいですが、どことなく歪んでいて下手な印象です。一体何がいけないのでしょう?
今回はそんな「なぜか上手く描けない!」の「なぜか」をハッキリさせて、解決する方法をご紹介します。また、「下手じゃないと思ってるけど、なんかSNS上で評価がもらえない!」という人も、解決の糸口になるかもしれないのでご覧ください。
目が上手く描けない理由1:「白目と黒目の形を考えていない」
この「なんとなく下手な目」の白目と黒目の部分を、色分けしてみましょう。
黒目が白目の中に入っていなかったりと、アニメや漫画のキャラクターとはいえ、実際の目の形状と程遠いのがわかります。
これが「なぜか上手く描けない」の「なぜか」のひとつです。黒目と白目の形が悪いと、下手な印象になってしまいます。
黒目と白目の形が概ね整っていれば、それなりに上手に見えます。線の向きや形だけでなく、黒目と白目のシルエットを意識することが大切です。
目が上手く描けない理由2:「左右のバランスが合ってない」
先ほど色分けした「なんとなく下手な目」を、もっとよく見てみましょう。
左右で、目の角度や瞼の高さや傾きが違ったり、黒目の形や大きさが異なったりしています。
これが「なぜか」のふたつめです。片目だけ上手く見えても、顔にしたときに左右のバランスが悪いと、下手な印象になってしまいます。
このように、左右の「高さ・形・大きさ」があっていれば、この違和感はなくなります。
補足
キャラクターの向いてる方向で、目の「横幅」は左右で変わる(奥の目の横幅が狭くなる)ので注意しましょう。
解決!形とバランスの良い目を描けるテクニック
「シルエット」と「左右のバランス」が悪いと、下手に見えることがわかりましたね。
では、どうしたら解決できるでしょう?一番簡単なのは「左右バランスの良いシルエット」をはじめに描くことです。
まず「左右バランスの良いシルエット」を描きます。
そのシルエットに沿って、線を描きます。
この線に強弱をつけます。目じりを太くしたり、黒目の形を整えます。
瞳に光を加えたり、まつげを描いたり、まぶたの線を入れたりして、簡単な色をつけたら完成です。
目の位置にも気をつけよう
先ほどのテクニックで描くときに、目の位置にも気をつけることも大切です。
縦横の正中線をしっかりとり、目の位置がズレないように気をつけましょう。
最後に
以上で今回の記事はおしまいです!
バランスやシルエットはとても大切なのです。
それを良くするためには、「描きまくる」よりも「誰でも描ける簡単な図でバランスをとって、そこから描いていく」方が早く上達すると思います。
いきなり目を描こうとしても、慣れないうちは変になってしまいますし、そのまま描き続けているとバランスが悪いまま手癖がついてしまったりします。
もし手癖になってる場合は厄介ですが、今回のテクニックで手癖を直していくこともできるのでやってみてください。
まとめ
「なぜか上手く描けない!」の「なぜか」は
- 「白目と黒目の形を考えてない」
- 「左右のバランスが合ってない」
「解決方法」は
- 「左右バランスの良いシルエット」をはじめに描く
これからもイラスト制作がんばりましょう!それでは、ありがとうございました。
著・画 yaki*mayu
twitter:https://twitter.com/yaki_mayu
Pixiv:https://www.pixiv.net/member.php?id=1689995
フリーランスのイラストレーター。
萌系イラスト中心で主にソーシャルゲームなどのキャラクターデザイン、スチル、カードイラストなどのお仕事をいただいております。晋遊舎「デジ絵の文法」「イラストレーションスーパーテクニック」での執筆や、オンラインイラスト講座サービス「Palmie」で講師をさせていただいたりと、絵の先生としても活躍させていただいています。