絵を描き始めて間もない人達がやりがちなイラストデッサンでのミスと、その対策を紹介します。
テクニックというよりは、知っておくとためになるコツのようなものなので、覚えておくだけで有効なものが多いです。
面倒だけど大事なデッサンを、より早く、より正確にこなせるようになるためにぜひ覚えておきましょう。
▼目次
イラストデッサンのコツ1:ラフ、アタリは必ず描く
絵が上手い人達は、アタリやラフの工程を飛ばして、綺麗で魅力的な絵を描く人もいます。
それを真似てアタリやラフを描かずにいきなり線画に入る人も多いですが、デッサンの崩れが非常に大きく、修正に時間がとられることが多いです。
以前も触れましたが、描いては気に入らず、消して描き直すということを繰り返していると、普通にアタリとデッサンを描くよりも多くの時間がかかり、さらに「修正を繰り返し作業が進まない」という状態がモチベーションを大きく下げる結果になります。
最終的に諦めてしまったり、出来に不満が残るイラストが完成するケースを招きやすいです。アタリは人間でいうと骨、デッサンは筋肉に当たります。イラストにおいても重要になるので、面倒くさがらずにアタリやラフはしっかり描きましょう。
イラストデッサンのコツ2:もったいないと思わない
ある程度デッサンを進めて改めてイラストを見返してみるとちょっと修正がいる部分がある、ということはよくあることです。そのときに「せっかくここまで描いたし、もったいないから」と、一部のみを修正して先に進めた結果、もっとひどいことになった、という経験をした人は結構いると思います。
人の身体というのはそれぞれのパーツは繋がっており、例えば左手を上げるとそれにつられて左肩も上がり、バランスをとるために身体の重心が若干右に傾きます。一部分を修正したら逆に違和感が出てしまうのはこのためです。
ラフやアタリは必ず描き直し、一からやり直しましょう。結果的に短時間で描き上がります。
イラストデッサンのコツ3:資料を参考にする
人間の記憶力はあてにならないもので、すべて正確に覚えているというわけではなく、断片的に覚えていることがほとんどです。さらに感情に左右される分、余計にいい加減なものになったりもします。
仕事では大事なことは忘れないようにメモを取り、あとで見返して作業の効率化を図る様に、イラストを描くときも資料を参考にすることは非常に有効です。
資料を見ることによって今まで気づかなかったことに気づくのでスキルアップにも有効で、思い出したり記憶を頼りに描き直す時間が減るので、絵を描くスピードも格段に上がります。
まとめ
以上の点をまとめると、
- ラフ、アタリは必ず描こう。結果的にデッサンの正確さが上がり、時間の短縮につながる
- 「もったいない」と思わない。一からやり直した方が結果的に質の良いものが描ける。
- 資料を参考にする。より正確なものを参考にできて、短時間で描けるようになる。
- イラストにおいて「面倒くさい」は一番の敵!!
以上のことに気をつけて描いてみてください。
なお、もう少し詳しい情報は私の著書『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39』の方を参考にしていただければと思います。
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著・画 松(A・TYPEcorp.)
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フリーランスのイラストレーター。
様々な絵柄を駆使し、カードゲーム「マジンボーン・データカードダス」「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」のイラストや、4コマ漫画「BIOHAZARD THE TOON」の執筆、小説の挿絵などを手がける。また、絵の描き方本『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39』を執筆し、活動の幅を広げている。