筋肉を描くコツはバランスとシルエット!ゴリマッチョの描き方講座

筋肉を描くコツはバランスとシルエット!ゴリマッチョの描き方講座

今回はゴリマッチョの描き方講座です。ゴリマッチョは細マッチョと異なり、筋肉が大きく発達していることが特徴のひとつです。

 

そのため、筋肉の種類や配置を覚えただけでは、ボディービルダーやレスラーのような、いわゆる「ゴリマッチョ」は描けません。大きく鍛え上げられた筋肉を描く場合、細身のキャラクターとは意識する部分が異なるからです。

 

今回は、そんな「ゴリマッチョ」の描き方にテーマを絞り、ゴリマッチョを描くときに役立つアタリの取り方と、マッチョに欠かせないポイントをご紹介します。

 

▼目次
マッチョを描くコツはバランスとシルエット
 通常体型のアタリから、マッチョのアタリへ変える
 アタリに肉付けをする
マッチョらしく見せる筋肉の描き方
 僧帽筋と広背筋を大きく描く
 マッチョな胸板は「分厚い板」
 マッチョらしい腕・脚を描くコツ
筋肉の細かなディテールを描くコツ
まとめ

 

マッチョを描くコツはバランスとシルエット

マッチョを描くときに重要なのはバランスとシルエットです。どれだけ筋肉を描き込んでも、シルエットでマッチョだとわからなければ細マッチョからは脱却できません。

 

まずは筋肉を意識せず、普段通りにポーズや頭身を決めるための骨組み(アタリ)を描いてみましょう。


筋肉を鍛えると横幅は増えても、縦幅(縦の比率)は一般的な人体とほぼ変わりません。細身体型でもマッチョでも骨格は変わらないからです。

通常体型のアタリから、マッチョのアタリへ変える

この骨組みを、筋肉を前提とした骨組み(アタリ)に変えていきます。

まず顎の下から肋骨を丸で大きく囲み、僧帽筋と広背筋のアタリを取ります。ついでに骨盤も丸で囲んで、アタリにします。

 

次に頭、肩(三角筋)と股関節を描き込みます。頭は長方形で、肩や股関節は関節を囲むように円でアタリを取りました。最後に胸鎖乳突筋と腹筋、腕と脚をイメージした線を描きます。

 

この時点で手足の太さを決めてしまうと、あとから筋肉を描き込みにくくなったり、筋肉を描く際にポーズに微妙な変更が生じたりするので、いまはポーズと関節の目安だけに留めておきます。

 

腕や脚は、肩や足の付け根から開き気味に線を下ろすとシルエットがイメージしやすいです。
 

さらに、この丸や胸筋の大きさを変えるとバランスの調節もできます。それではアタリに肉を付けていきましょう。

アタリに肉付けをする


イラストのイメージがきっちりと固まるまではこのくらい簡略化した状態で十分です。

 

筋肉の名前も大切ですが、鍛え方や構図次第で見える筋肉が変わってくるので、最初は深く考えずにそれぞれの部位の基本的な形を覚えましょう。余裕が出てきたら細かい筋肉を調べてみてください。

マッチョらしく見せる筋肉の描き方

僧帽筋と広背筋を大きく描く

僧帽筋と広背筋を大きく描くとそれだけでマッチョらしくなります。僧帽筋は首の後ろから肩・背中につながる筋肉です。

 

広背筋は背中の筋肉ですが、鍛えると前からも少し見えるようになります。また広背筋が大きいとウエスト部分がくびれているように見えます。

マッチョな胸板は「分厚い板」

胸板は分厚く描くことでマッチョらしくなる代表的な箇所です。

 

筋肉で盛り上がった胸板は女性の乳房とは別物ですので、重力を意識し過ぎないようにしましょう。丸く盛り上がっている場合でも、風船ではなく、革張りのヘッドレストのようなイメージで描きます。

 

女性もボディービルダーのように鍛えると乳房が減っていき、男性と同様に胸板が現れますよ。

マッチョらしい腕・脚を描くコツ


マッチョを描く際、腕・脚の関節を細く、メリハリを強調するとボディービルダー風に関節を太く、手足を大きくすると格闘家風に見せることができます。

 

手脚のシルエットを描く際、筋肉がついた手脚はカーブしているように見えますが、これは輪郭の凹凸が非対称だからです。

 

筋肉質な手脚は輪郭が非対称であることが多いので、「内側の方が高い位置にふくらみがある」「外側の方は凹凸がない」など、細部まで注意して観察してみましょう。 

筋肉の細かなディテールを描くコツ


より細かい部分は筋肉解剖図や理想の筋肉の写真を参考にしながら描きこみます。テクニックとして、線を適度に途切れさせたり薄くしたりすると皮膚の柔らかさを演出できます。 

 

バキバキの筋肉は詳細に描き込み、むっちりさせる場合は輪郭の小さな凹凸をなめらかにして内部はあまり描かないようにしましょう。

まとめ

普通体型(中肉中背)を描き慣れていると、筋肉で太くなった人体を描くとき、太さに惑わされて長さ(縦の比率)を間違えやすくなります。

 

そうならないように縦の比率をしっかりと確認しながら描くのコツです。さらに筋肉の形は個人差が大きく、状態やポーズによっても変化することを覚えておきましょう。

 

また、実際の人体は筋肉解剖図のようにすべての筋肉の境界線が見えるわけではありません。あまり細かくハッキリ描き込み過ぎると人体模型のようになってしまうので、注意が必要です。

 

解剖図だけでなく、実際のボディービルダーやスポーツ選手、格闘家の写真などを参考に、描きたい体型に必要な線を取捨選択しましょう。

 

著・画 山羊ヤマ

WEB:http://arcadia-goat.tumblr.com/

 

筋肉と獣人と少女が好きなフリーのイラストレーター。PBWやソーシャルゲームでモンスター・人外・筋肉・男性を中心に描かせていただいております。