形が決まっていないものはどう描いたらいいのか悩みますね。その最たるものの一つが、水です。今回は特に、炭酸水が注がれている途中という、動きがあるものを題材にして描き方をご紹介します。
▼目次
水を描くときの考え方
水はとてもはっきりとした光と影によって構成されています。
光と影の描写を細かく描くのは難しく、細々とした描き方はやめましょう。「光と影をシンプルにくっきりと分けて描く」という考え方で進めることで「水らしい」表現がしやすいです。
水のアタリを描くコツ
水のアタリを描きます。
今回の描き方は「シンプルでくっきりと」を基本に描きますので、アタリが完成形に残るものと思ってしっかり描きましょう。描きたい水の資料を何枚か集め、参考にしながら動きを覚えてアタリを描いていきます。
下色を置いていく
液体部分にふわりと下色をかけます。水深が深い方が暗くなります。
影色を入れる
影色を入れていきます。
こちらは完全にベタブラシで、ガシガシと描いていきましょう。水分とはいえ、泡一つひとつにしっかりした形があります。恐れず影を落としていきましょう。
中間色を入れる
水の「明るい部分」と「暗い部分」の中間色を入れていきます。影色のうえにも、ちょっと明るい部分をつくる気持ちで描いていきましょう。
ハイライトを入れる
ハイライトを入れます。白が完成度をあげる重要なポイントです。資料をしっかりみながら不自然にならない様に光を加えましょう。
背景を描き足す
背景を描き足します。透明な炭酸水なので、同系色の色をおきました。ちょうど注いで水面に当たる部分に光を当てたイメージにしています。
明るさの調整
最後に全体感を見ながら沈んでいる泡を多少見えやすくします。ちょっと明るめに調整しました。全体のバランスが整ったら完成です。
以上が、注がれる炭酸水の描き方でした。
最低限の手数で仕上げるためには、形の見極め、物理的な光と影、反射などの間違いないポイントをおさえることが非常に重要です。たくさんの資料を見て液体の明暗、形を身につけましょう。
著・画 なぎかわみん
フリーのイラストレーター。主に広告系イラストとソーシャルゲームイラストを制作させていただいております。
Twitter:https://twitter.com/mominagi