今回は、ばななふぃっしゅさんによる『服のシワの描き方【初心者必見】』の動画をもとに、服のシワの描き方をご紹介。服のシワをどう描けばいいのか悩む方は、是非参考ください。
今回は前編・中編・後編と、3回に分けてご紹介します。今回の前編ではシワの基本について解説します。
▼目次
シワができる原理
シワができる場所
色々なポーズとそれに伴うシワ
直立のポーズ
手を上げるポーズ
体をひねるポーズ
座るポーズ
シワの種類
引っ張り
垂れる
ねじれ
収縮
曲げ
たるみ
シワができる原理
まずはシワの基本から考えていきましょう。シワのでき方はフリルをよくみると分かります。布の上部を収縮すると、下側に向かって八の字に向かって膨らみます。つまり、シワは力が加わることで布が折り重なり、凹凸ができる現象です。
ズボンのたるみや肩から下に向かうシワなど重力によって生まれるシワもあります。
シワができる場所
次に、服のシワはどこにできるのかを解説していきます。
主にシワができやすいのは関節部分、肩、脇、肘、手首、膝、足首などです。胸の大きな女性は胸のトップを中心に広がるようにシワが入ります。
他に服の縫い目、布が切り替わる部分やボタンのなどの留め具によるシワもあります。
色々なポーズとシワ
今度はポーズごとに、どこにシワができやすいのか見ていきましょう。今回はシワができやすいワイシャツを例にご紹介します。
①直立のポーズ
肩から重力を受けたシワはハの字に広がります。肘にはシワがたまります。手首のタックインした部分、そして膝と足元のたるみにもシワができます。そして股の部分にもしわが発生します。
②手を上げるポーズ
手を挙げることで肩から下に向かってシワができ、胴の反対側はたるみます。腕部分は布が重力によって下がり、肘周りもたるみます。
③体をひねるポーズ
身体のひねりに合わせ、肩を起点にひっぱられるようにシワができます。また、右腕を曲げたことにより、肘を起点にシワもできます。シャツの特性上、手首周りにも弛みによるシワが発生しています。
④座るポーズ
座ると膝を起点にシワができます。今回はズボンの生地が薄いので椅子に接着していない部分がたるんでいます。太ももの付け根は、座ることで生地が密集しているので強いシワを入れます。
シワの種類
服のシワの種類について覚えましょう。
下記の5つのシワの法則を理解できると、様々な服のシワが描けるようになります。
①引っ張り
布に逆方向の力が加わって伸びる時にできるシワです。かなり強めのシワなので形は崩れにくく、真っすぐなシワになります。
②垂れる
棒が布を支える力と布が重力に引っ張られることによってできる陰影。
シワではない部分ですが、イラストで凹凸や丸みを表現する際に「陰影を付ける」という作業でシワと同時に扱うと分かりやすいです。
こちらは服の例です。腕は筒状になっているので、同様のことが起こります。
③ねじれ
回転方向に力が加わった時にできるシワです。渦巻き状にシワができます。
④収縮
フリルなどにできるシワは収縮する方向に力が加わります。布を絞っている場所や袖口や裾など、服のリブ付近にできやすいシワです。
⑤曲げ
布が曲がったときにできるシワは、関節を曲げたときなどにできます。イラストでよく出てくる種類のシワなので、このシワについて覚えておくと活用できる機会が多くなります。
⑥たるみ
布を支える力と重力によってできるシワです。布の長さが余った場所、ズボンの裾などにできやすいシワです。
以上がシワの基本について解説しました。
最後に
今回はシワの基本について解説しました。次は、シワを描くときのコツや、シワをどのように描き分けたら良いか解説します。
シワの描き方に悩まれている方は、今回ご紹介した基本の考え方を基に、次回で説明するシワの描き分け方を習得していきましょう。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました!
さらに詳しく学びたい方は解説動画をチェック!
こちらの動画では、実際に描き込む過程と詳しい解説を聞くことができます。より理解を深めたい方は是非ご覧ください。
記事元の作者:ばななふぃっしゅ
フリーランスイラストレーター、youtubeでイラスト講座の動画を投稿。
X(旧Twitter):https://twitter.com/bananafish1111_