カラーサークル(色相環)を理解しよう!影色の選び方
2025.03.04
今回はイラストレーター・ののまろさんによる『【イラスト講座】7分でわかる肌の塗り方!【肌色の選び方】』の動画を元に、硬めのタッチで影を描く男性の肌の塗り方をご紹介します。
使用しているソフトはCLIP STUDIO PAINT EXです。ご紹介する肌の塗り方は他のイラスト制作アプリやソフトでも応用できますので、是非参考にしてみてください。
▼目次
塗る前に光源を決める
使用ブラシの紹介
顔と腕部分の肌の塗り進め方
下地を塗る
明るめのグラデーションを入れる
顔部分の肌の塗り方
赤みと唇を塗る
1影・2影・3影を塗る
ハイライトを入れる
暗い部分を作る
鼻を塗る
腕部分の肌の塗り方
1影・2影・3影を塗る
0.5影を塗る
影のグラデーションを入れる
肌を塗り始める前に、光が当たる光源を決めます。今回のイラストでは光源を右上に設定しました。
線画で使用しているブラシは、CLIP STUDIO ASSETSにて配布されている「主線も水彩も厚塗りも一本でやる怠けものブラシ」(以下、怠けものブラシ)を使い、強めの強弱をつけています。
塗りでは「怠けものブラシ」と「エアブラシツール(柔らかめ)」それからCLIP STUDIO ASSETSにて配布されている「やわ肌ブラシ」を使用しています。「やわ肌ブラシ」は筆圧の強さによって強弱が出ないため、柔らかな塗りに向いています。
今回ご紹介する肌の塗りのレイヤー構造です。順番に解説していきます。
まず、目標の肌色より濃い色で下地を塗ります。
次に、通常レイヤーでグラデーションを入れます。下地より黄色よりの色を選び、エアブラシツールで明るめの色を薄く乗せています。
グラデーションを入れた部分が見やすいようにオレンジ色で表示すると、上図のようになります。
色選びのコツは以前ご紹介したこちらの記事も参考にしてみてください。
▽影色の選び方の記事
ここから顔部分の肌を塗ります。
まず、通常レイヤーで赤みが差す頬と唇を塗ります。外側から中心にかけて濃い色のグラデーションになるように赤みを入れています。男性キャラの自然な赤みにするために、赤すぎない色味を使うようにしましょう。色相も変化させると、より豊かな表現になります。
次に、下地よりも赤寄りの色で一番薄い1影を塗ります。瞼のくぼみや、髪の下にできる影などの落ち影に入れます。表現方法にもよりますが、なるべく髪の落ち影は描きすぎないようにしましょう。
1影より赤みがかった濃い色で2影を塗ります。より影ができる部分と、1影のフチに入れています。
さらに濃い3影を入れました。
ハイライトは肌色に近い黄よりの色を選びます。白色を使うとテカテカとした印象になってしまうので注意しましょう。
光源側の肌と瞼の上下、鼻、唇、目のすぐ下の頬にハイライトを入れました。
ハイライトを入れた部分が見やすいようにオレンジ色で表示するとこのようになります。
乗算レイヤーにエアブラシツールで暗い色みを入れ、立体感を出しました。
鼻は目立つ部分のため、色調補正や不透明度の変更でこまめに色みの調整がしやすいように別レイヤーに塗ります。
左の青矢印ように鼻の穴があることを意識して鼻の立体の六角形の影を入れ、下部分が濃くなるように影を削ってグラデーションにします。
以上で顔部分の肌の完成です。
ここからは腕部分の肌を塗ります。まず腕の大まかな立体を捉えます。
一番薄い1影を入れます。骨格を意識しながら塗り進めると、男性らしさを表現できます。
1影のフチや、1影の中でもさらに影が落ちる部分に2影を入れます。
さらに濃い影が落ちる部分に3影を入れました。
1影を入れすぎている部分は1影の上に下地の色を塗り重ねて不透明度を下げ、下地と1影の中間の色みにしています。
立体感を出すために、乗算レイヤーでグラデーションを入れます。光源から遠い肘辺りや、腕の筒状の立体を意識して下側に大きな影のグラデーションを入れるのがポイントです。
オーバーレイのレイヤーで明るい色みを入れ、腕の塗りの完成です。
今回は硬めのタッチで影を描く男性の肌の塗り方をご紹介しました。筋肉や骨の形を捉えて細かな陰影をつけることで男性らしさをUPすることができます。是非肌の塗りの参考にしてみてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
こちらの動画ではブラシで肌を塗る過程を見ることができます。より理解を深めたい方は是非ご覧ください。
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