影を削って陰影をつける!肌の塗り方

影を削って陰影をつける!肌の塗り方

前回はイラストレーター・ももいろねさんによる下塗りのやり方とコツをご紹介しました。

今回は下塗りの続きとなる、肌の塗り方とコツを解説します。使用ツールはSAIです。ご紹介する肌の塗り方は他のお絵描きアプリでも応用できますので、是非参考にしてみてください。

 

▼目次

1影を塗る

2影を塗る

3影を塗る

顔周りを塗る

寒色を入れる

仕上げの加筆をする

ハイライトを入れる

 

1影を塗る

主にエアブラシと水彩筆をメインに肌を塗り進めます。

 

まず1影を塗ります。顔部分には薄く影を入れ、体部分は影ができる部分を影色で塗り潰します。

光が当たる部分を透明色で削りつつ影を整え、立体感を出しました。

 

首のフチや鎖骨の影を削りすぎると痩せ過ぎたり筋肉質に見えたりするため、ほどよく影を削ります。手のシワや関節も線画の段階では省略し、影で表現することでリアルすぎない柔らかな印象を出しています。

2影を塗る

次に1影より濃い色で2影を塗ります。光源を左上に設定し、落ち影が右側にできるように意識しつつ、1影の立体感を引き立たせるように塗り込みます。

3影を塗る

2影よりも濃い色で首の下や服の影などの落ち影を塗ります。さらに、全体を見ながら1影のレイヤーに2影の色と透明色を切り替えながら肌を馴染ませました。

顔周りを塗る

次に顔周りの肌を塗ります。


まず目と肌を馴染ませつつ強調するために、目の周りを囲むようにメイクの意識で影を入れます。頬の赤みは見やすい濃い色で塗ってから色を変更し、乗算レイヤーで斜線の表現を入れています。

口の中も肌と同じ影色で艶を出しつつもリアルすぎないように描き込み、頬のハイライトも入れます。

寒色を入れる

全体に戻り、光が届かない濃い影の部分に寒色の薄紫を乗せました。

仕上げの加筆をする

ここからは他の塗りを進めたあとに全体を見ながら色みを合わせるように肌の塗りの仕上げをします。


まず、エアブラシで柔らかく立体の影色を入れ、影部分の寒色を加えます。

光が当たる部分と影の明暗が分かれる境界線にはオーバーレイのレイヤーで彩度の高いオレンジ色を入れます。

次に、線が重なる部分に一番濃い影を小さく入れます。

首の下に濃い落ち影を入れ、レイヤーの不透明度を16%程度に下げました。

ハイライトを入れる

肌のきわや頬、鼻にハイライトを入れます。鼻の部分はハイライトを強調し過ぎないように水彩筆と透明色を切り替えながら馴染ませています。

太ももにもハイライトを入れてツヤを出し、肌の塗りの完成です。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

さらに詳しく学びたい方は解説動画をチェック!

こちらの動画では、実際に肌を塗る工程を見ることが出来ます。より理解を深めたい方は是非ご覧ください。

記事元の作者:ももいろね

イラストレーター兼デザイナーとしてイラスト講座やメイキング動画、キャラクターデザインなど幅広く手がけ活動しています。

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