SNSで自分の描いた作品を大勢の人にに見てほしいと思いませんか?
大勢の人の目を止めるには、一瞬で良さが伝わる見栄えが必要です。特にキャラクターイラストでは、いかにして見栄えの良い顔=「映える顔」を描けるかが「映える作画」のポイントではないでしょうか。
映える顔を描く表現のひとつとして「自然さ」があります。自然な比率で描くことで違和感が解消され、説得力のある画面となり、見栄えの良さへとつながっていきます。
今回は、技法書レーベル「いちあっぷブックス」から、新発売の『映え作画 キャラクターの魅力を引き出す 心を動かすイラストの描き方』より、自然な顔の描き方をご紹介します。
目や鼻など、顔のパーツを違和感なく配置するためには、比率の意識が重要です。正しい比率を知って、キャラクターの顔を魅力的に描きましょう!
▼目次
正面から見た顔の描き方
成人女性を例に、正面から見た顔の描き方を紹介します。コミックイラスト寄りの絵柄で、顔のパーツごとの位置や大きさの比率を見ていきましょう。
輪郭の描き方
正円を描き、十字線を引きます。あごの位置は、円の半径分下に取って、それを目安に輪郭を描いていきましょう。
目と耳の描き方
頭頂と顎先の中間地点の水平ラインに、目の位置を取ります。さらに、目の位置と同じくらいの高さに耳も描きます。
鼻と口の描き方
目から顎先までの距離を2等分した位置に、鼻を描きます。次に、鼻から顎先までの距離を3等分して、鼻から3分の1の位置に口を描きます。
生え際の描き方
髪の生え際は、生え際から眉、眉から鼻、鼻から顎まで長さの比率が、だいたい1:1:1になるように意識します。
横から見た顔の描き方
次は横から見た顔の描き方を紹介します。カメラのアングルが変わらない限り、パーツの位置は正面から見たときと変わりません。横に正面顔を並べて比べるとよくわかります。
輪郭の描き方
まず、脳が入る頭蓋部分に当たる側頭部を、少し横長の楕円で描きます。
次に、目の位置を楕円の半分より下側に定めます。頭頂部から目までと同じ距離に顎の位置を取り、「レ」を描くようにアタリ線を入れましょう。耳は楕円の右下で、顎のアタリ線の延長上に配置します。
顔のパーツのバランス
正面顔と同じ比率で鼻と口の高さを決めます。慣れない内は一度真横に正面顔のラフを描いて、顔の長さやパーツの高さを確認してみましょう。目の位置は軽くくぼませましょう。
生え際を描く際のポイント
髪の生え際のアタリを取ります。こちらも正面と同じ比率になるように意識しましょう。また、鼻先と顎先をつないだ「Eライン」の内側に唇を収めると美しい顔になります。
斜めから見た顔の描き方
斜めから見た顔の描き方も、正面や横顔と基本的には変わりません。ただし、顔の正面と側面の2つの面を意識して、立体感を出すことが重要です。
円を描く
球体を描きます。耳を含む側頭部はカットして平面にしましょう。
輪郭を描く
横顔と同じイメージで、目の高さと顎の位置を決めます。その顎先に向けて、V字型の頬と顎のアタリ線を描き入れます。
各パーツのアタリを描く
目のアタリを取り、同じ高さに耳を描きます。また、目のくぼみと頬骨の盛り上がりを意識して輪郭線の凹凸を整えます。
各パーツを描き込んでいく
各パーツの形を整えつつ、目を描き入れます。
アオリ・フカンでの顔の描き方
下からのアングル(アオリ)と上からのアングル(フカン)、それぞれから見たときのパースのついた顔の描き方を紹介します。
正面・アオリ
各パーツが、真正面よりも上方に移動します。顔面が縦に短くなり、顎のラインは広がります。さらに上を向くと、顎の裏側も見えてきます。
・眉と目の距離が少し離れる
・鼻の穴が見えるよう意識する
・耳の位置は目よりも下にずれる
正面・フカン
アオリと逆に、顔のパーツが下方に寄ります。頭頂部は縦に長いので、うつむいた時は頭部分の上下幅をきちんと取ることをオススメします。
・眉と目の距離が近づく
・鼻先と口の距離は短くなる
・耳は目よりも上にずれる
斜め・アオリ
斜め上に角度をつけて目のラインを描きます。顎の裏側が見えるように描くと立体的な印象になります。この角度から頭頂部は見えません。
・全体的に各パーツの位置を上に寄せて
・描くように意識する
斜め・フカン
斜め下に角度をつけて目のラインを描きます。頭頂部が見えるので、髪を描く際はつむじの位置と髪の流れを意識します。
・鼻先から口、顎先まで距離が圧縮される
・パーツは顔の下半分に収まる
まとめ
- 比率を覚えて描こう
- 横顔を描くときはEラインを意識して描こう
- 斜めから見たときは目のくぼみと頬骨を意識して描こう
続きは、『映え作画 キャラクターの魅力を引き出す 心を動かすイラストの描き方』(著・いちあっぷ編集部)にてお読みください。
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