恋愛の「ドキッ」と感も出せる!? キャラクターが生きる構図の作り方
2015.04.24
プレイヤーが女性の主人公となり、攻略対象の男性キャラクターと恋愛するゲームを指します。『うたの☆プリンスさまっ♪」『薄桜鬼」『BROTHERS CONFLICT』をはじめ、若い女性を中心に圧倒的な支持を集め、アニメ化や乙女ゲーム専門のレーベルが作られるなど、人気のジャンルのひとつです。
今回は乙女ゲーム風のイケメンを、魅力的に描くコツをご紹介します。
乙女ゲームの制作現場では「スチル」という言葉がよく出てきます。「スチル」とは、恋愛シチュエーションのワンシーンを一枚絵にしたイラストのこと。ゲーム内で発生するイベント時に静止画として表示されます。スチルでは告白や抱擁などの重要なシーンを描くことも多く、いわばゲームのビジュアル面での魅せどころです。特に乙女ゲームの場合は、ワンカットでドキッとさせる動作や、男性キャラの魅力がストレートに伝わるような演出を入れた一枚にします。
まず、描くシチュエーションや男性の性格を決めます。男性を魅力的でかっこよく描くには、漠然と綺麗な絵にするよりも「ドキッ」とする瞬間を描くことを考えましょう。
例えば
を具体的にイラストに落とし込むと、プレイヤーもスチルに感情移入しやすくなります。
「クールなバスケ部のキャプテンが練習後の帰り道で見せた、少し困ったような様子」など、具体的なシチュエーションや性格を考えながらイラストを描き起こすと良いです。
画面に対してキャラクターを斜めに配置すると、グッと魅力的なスチルになります。不安定な構図は目を引くとともに、恋愛のドキドキ感につながるからです。また、背景を広く見せたいときにも有効です。
「思わず恋に落ちてしまうような動作」を具体的に考えてみましょう。大きく分けると動作はふたつに分類できます。
■男性本人の無意識の動作
ネクタイを緩める、腕のボタンを外す、風になびいた髪をかき上げる、タバコに火をつけるなど普段何気なく行っている仕草です。
■主人公への意識的な動作
壁に手をついてこちらに迫ってくるような動作(いわゆる壁ドン)など、主人公とのコミュニケーションが交わされるシーンです。壁ドン、床ドン、顎クイ、肩ズンなど今や多くの種類があります。他にも微笑みながら主人公へ手を差し出すのも意識的な動作ですね。
▼参考:現在23種類!壁ドンネクストブームの勢いが止まらない!最新は「耳つぶ」らしいが……
http://matome.naver.jp/odai/2141889683581766701
どちらかの動作を意識的に用いることでと恋愛ゲームとして思わずドキッとさせる所作として使いやすくなります。
スチルを描くコツはわかったけど、メインのイケメン男性が上手に描けない場合はどうすればよいのでしょうか?コツとして、キャラクターの目と眉毛の距離を狭くし、輪郭の丸みをおさえると男性らしい骨ばったフォルムになりますので試してみましょう。
このようにキャラクターは特徴を踏まえると描き分けができるようになります。「性別・年齢別の顔立ちを徹底理解! 顔の描き方講座 - 描き分け編 -」もチェックして幅広いスチルが描けるように挑戦してみてくださいね。