会社勤めVSフリーランス! ゲームイラストで生計を立てる方法① 職種/雇用編
2016.04.15
フリーランスのお仕事は、「定期的にお仕事をもらえるか」「安定して食べていけるか」という不安がつきものです。少しでもその不安を解消して、のびのびお仕事をしたいですよね。多くのフリーランサーはお仕事をしやすくするため、ちょっとした考え方や交渉のコツを持っています。
フリーで生き抜くためのポイントを現役フリーランスイラストレーターの「こぐまのジョーイさん」が伝授してくれました!
今回はオンライン動画学習サイト『Schoo』✕イラスト制作会社『MUGENUP』協力セミナー企画の第二弾です!第一弾が気になる方は「会社勤めVSフリーランス ゲームイラストで生計を立てる方法① 職種/雇用編」をチェック。
セミナー講師はフリーイラストレーターとして活躍されている「こぐまのジョーイ」さん。
彼女はイラストの専門学校在学中にMUGENUPのクラウドワーカーとして絵のお仕事を始め、新卒でMUGENUPに入社しました。アートディレクターとして2年間の勤務を経て独立。現在は主にソーシャルゲーム用のイラストを制作し、生計を立てています。
前回の記事では、まずクライアントに「スピード、クオリティ、量、のどれを優先させるかをヒアリングすることが重要」と教えてくれたこぐまのジョーイさん。
その優先順位がわかっていると、クライアントに交渉がしやすくなります。
例えばクライアントからこんなお願いが届きました。
スケジュールがいっぱいなのに、追加発注を請けるのはリスクになります。学生時代のこぐまのジョーイさんだったら、残念だと思いながらもお断りしていたそうです。
ですが、会社でアートディレクター業務を経験したあとは、お互いの都合が合わせられるよう、積極的に交渉するようになったとのこと。
当月のスケジュールがいっぱいであれば、どちらかをずらしてもらったり、来月分の制作物を依頼してもらえるよう交渉すると、応じてくれる可能性があります。クライアントに取っても、代わりのイラストレーターを手配する手間がはぶけるので、双方にメリットがある場合も。
声がかかったときは「どうすれば引き受けることができるか」を考えてから交渉してみることが、安定して多くの案件を引き受ける鍵となります。
交渉を断られてしまう場合も勿論あります。しつこく交渉するのはクライアントの迷惑にもなりかねないので、注意しましょう。
フリーランスには会社のように定時がありません。自分自身でスケジュールを決める必要があります。限られた時間の中で、たくさんのお仕事をやるほど、報酬に繋がりますが、スケジュールを組み立てるのは想像以上に難しいものです。
そこでこぐまのジョーイさんは、効率的なスケジュール組み立て法を教えてくれました。
まず、1ヶ月のキャパシティを大きなツボと考えます。
1ヶ月働くのは22日間と設定。休みとメリハリを付けて仕事できるのが理想的ですね。その22日間にできるお仕事をキャンディに例えて、スケジュールを埋めていきます。
まず確実に取りたいのが、全工程を担当する大きな案件。時間はかかりますが、その分報酬も大きいです。フルに作業して大体1枚4日間かかると見積もりました。同様の案件を4つ請けると、16日間が埋まります。まだキャパシティのツボには余裕がありますが、もう1枚埋めてしまうと、修正対応が入ったときに困るので、敢えて埋めないでおきます。
それでは残りの6日間はどのような仕事をするのでしょうか。
残りはクラウドソーシングサービスなどを活用し、分業など小さな案件で埋めていきます。分業の案件では「塗りのみ」「線画のみ」など、慣れれば比較的スピーディーに納品できるお仕事が多いです。そのような小さな案件で残った日にちを埋めることが、1ヶ月のキャパシティを最大に活かすポイントです。
※価格の設定は一例となります。
イラストのお仕事を請けるのに、画力がある、魅力的な絵が描ける、というのは大前提です。ただ、世の中には絵のうまい人は溢れるほどいます。それでは差を付けるものは何でしょうか?
まずは自分の「売り」を見つけることが差を付ける第一歩になります。
このような「売り」を持っていると、「クライアントに貢献できる」ことがアピールできます。イラストレーターの得意ジャンルや工程がわかっているとクライアントも安心して頼むことができますし、「この工程ならあの人に」と依頼してくれることが増えるでしょう。自分が売りと思えることがある方は、積極的にアピールしてみましょう。
今回はフリーランスで効果的にお仕事をしていくための3ヶ条をご紹介しました。お仕事の経験が積み重なると、どんどん「成功例」が出てくるはずです。こぐまのジョーイさんのように、成功したお仕事はなぜうまくいったのかを自分なりに解析し、次に活かすための法則を見つけていきましょう。
次回は企業が求めるポートフォリオの作り方にご紹介!