イラストをイメチェンできる! 乙女系で頻出する髪の塗り方5選

イラストをイメチェンできる! 乙女系で頻出する髪の塗り方5選

「いつもとは違う雰囲気の絵が描きたいけど、絵柄を変えるのはちょっと……」とお悩みの方いらっしゃいませんか?自分の絵柄をいきなり変えること難しいですよね……癖がなかなか抜けなかったり、思い切りも必要になってきます。

 

「簡単にできたらいいのに」と思う方は、髪の塗りを変えてみる方法をオススメします!このやり方を試してみると目鼻や等身を変えずに手軽にイメチェンが。

 
髪


実際に同じ顔を使って違う塗り5種類を並べてみました。塗りだけでも、テイストの違いが出ていませんか?「私は今の塗りで気に入ってるからいいや」という方もいろいろ試してみることで、新しい発見があるかと思います。これを機会に自分に合った塗りを探してみるのはいかがでしょうか?

 

今回は髪の塗りの中でも、女性向けにスポットを当てたものをご紹介します!

  • ふんわりアニメ塗り
  • パッキリアニメ塗り
  • マット塗り
  • キューティクル塗り
  • 水彩塗り

の5種類です。シンプルなものを選んだのですぐに試すことができるかと思います。

 

厳選!乙女系イラストの髪の塗り方5選!

講座を進めていく前に、簡単に髪のレイヤー構成について紹介します。

 

上から

  • ハイライト(1番明るい部分)
  • 2影(1影より暗い影)
  • 1影(ベースとなる影)
  • グラデーション
  • ベース(元となる部分)

大体のイラストは、この5つのレイヤー要素を使用しています。(グラデーション、2影、ハイライトを省いた表現もあります)

これら要素を流行りや好みに合わせアレンジすることで、作家の個性を出すことができます。

 

個性の出し方としては、

  • ブラシによるタッチの違い(ex アニメ塗り用のパキっとしたブラシ・水彩塗り用のブラシ)
  • ハイライトや影の形や面積の違い

などが挙げられます。

 

違いに注目することで、塗りの特徴をグっと掴みやすくなります。これから紹介する5つの塗り方も比較しながらマスターしていきましょう。

1.ふんわりアニメ塗り

髪

アニメ塗りですが、やわらかい印象がある表現です。グラデーションを付けたり、仕上げた影やハイライトガウスぼかしを使うことで、ふんわりとした仕上がりになります。

 
髪

 

影の形を描くのが難しいという方は、最初から完成を意識した影を付けるのではなく、大きい影を描いてから、細かい影ができるよう削ると描きやすいです。

2.パッキリアニメ塗り

 

髪


シンプルではっきりとした印象があるアニメ塗りです。影やハイライトの形をデフォルメすることでポップな仕上がりになっています。

 

ぼかしを使ってないので、メリハリの強い印象。2影の端を消しゴムで削って馴染ませると表現できます。影やハイライトの付け方はふんわりアニメ塗りで紹介したように大きい形から細かい形を意識するとやりやすいです。デフォルメの強さを出すために、思い切って形を削ることポイントです。

3.マット塗り

 
髪


落ち着いた印象がある塗り方です。マット(光沢がない)という意味なので、ハイライトの明度を抑えています

 

カゲの形をきれいにすること完成度をあげるコツです。

1UPテクニック:2影をはみ出さずに塗るコツ

しかし作業のときに、

「2影を塗るときに、1影からはみ出てしまう…」

「間違えたときに消して描きなおす面倒だ」

など困る経験はありませんか……? こういうときにおすすめの小技があります!

 
髪


1影の選択範囲をとって2影にレイヤーマスクを作成し、はみだしを防止しましょう! 髪以外でも肌や金属、服などいろんな場面で役に立つテクニックです。

4.キューティクル塗り

 

髪


髪のサラサラ感が出る塗り方です。線画に沿って髪の毛を描き込んでいきます。ポイントは毛先が影でつぶれないように!です。

 
髪


毛の描き込みの多さも大事ですが、ハイライトをきれいに見せるとさらに良くなりなります。なんと、ハイライトにツヤをつけるキューティクル度がアップします!一手間加えるだけでも大分印象が変わりますね。

 

髪


先にハイライトは細かめにつけて、削っていくやり方オススメです。ペンの入り抜きを意識するとやりやすいです。

5.水彩塗り

 
髪


しっとりした雰囲気がある塗り方です。

 

あまり髪の毛一本一本を意識せずに、大まかな影を付けると水彩風になります。特につむじ付近に毛束の描き込みを入れると質感が出てきます。

  
髪髪

 


今回使った設定はこんな感じです。

髪

実際にラフなタッチで描いてみました。水彩ブラシで勢いをつけて塗ることがポイントです。作業ではこの影に、さらに小さい影を重ねて、繊細な色合いを出していきました。

まとめ

難しく考えてしまいがちですが、髪だと気軽に雰囲気を変えられますよね。様々な表現を試すことで自分のイラストの幅を広げることができます。

 

自分がやってみたいテイストがあれば、まずは

  • ブラシによるタッチの違い
  • ハイライトや影の形や面積の違い

を観察して、どんどん吸収していきましょう。

 

 

[著・画:柳葉キリコ(やなばきりこ)]

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Twitter https://twitter.com/yanabakiriko

2015年12月からフリーランスのCGイラストレーターとして活動。

乙女系コンテンツが大好きです!