パーツのイメージから考える! キャラクターを描き分ける方法 その4

パーツのイメージから考える! キャラクターを描き分ける方法 その4

どのキャラクターを描いても同じ顔になってしまう……という悩みを解消するために「キャラクターを描き分ける方法」をご紹介します。全5回シリーズの4回目である今回は、具体的な描き分けポイントのひとつ「性格を伝えるためのデザイン」に着目してみましょう。

 

▼目次

前回のおさらい

性格を伝えるためのデザインとは?

 そのパーツは「外向的」か?「内向的」か?

シルエットで考える

 目の印象で考える

 眉の印象で考える

 口の印象で考える

 髪型の印象で考える

印象の違いを活かして描き分けしてみよう

 

※今回は「顔」を描き分ける方法のみ扱っています。

 

 

前回のおさらい

キャラクターの描き分けで意識すべき点は「キャラクター設定の違いを描き分ける」ということです。

 

その為に、キャラクター設定をデザインに反映する方法を習得しましょう。

 

反映させる方法は

  • 違いを伝えるためのデザイン
  • 機能を伝えるためのデザイン
  • 性格を伝えるためのデザイン

の3つがあります。

 

1つ目の「違いを伝えるためのデザイン」とは、メガネや髪飾りなど「他キャラクターとの設定の違いを明確にするために用意されたデザイン」のこと。

 

2つ目の「機能を伝えるためのデザイン」とは、性別・年齢・種族など「キャラクターの行動内容が想像できるデザイン」のことでした。

 

前回までの講座

 

性格を伝えるためのデザインとは?

3つ目の「性格を伝えるためのデザイン」とは、目つき・髪のはね方などから見たときに、「キャラクターの性格が想像できるデザイン」のことです。

 

今回は、その想像できる印象について考えていいます。

 

そのパーツは「外向的」か?「内向的」か?

人間の性格を外向的・内向的の二つに分けて考えることがありますよね。

 

キャラクターの描き分けも同様に、この2種類の性格をもとに「イメージしやすいパーツを描く」ことで、より描き分けすべきポイントが分かります。

 

シルエットで考える

今回は外向的か、内向的かを顔の各パーツのシルエットで考えていきます。

 

シルエットの形状によってキャラクターから受ける印象に違いがあるので、それを利用して描き分けに活かしてみましょう。

 

目の印象で考える

目の印象で考える

 

目は開き具合で外向的か、内向的かの印象の違いがあります。

 

目がパッチリと開いていると、外向的な印象がありますよね。 対して、目が半開き状態だと、どこかテンションが低めで内向的なイメージがあります。

 

眉の印象で考える

眉の印象で考える

 

眉の形状でも性格の印象の違いが生まれます。

 

例えば、内向的なキャラクターのイメージとして、ハの字の眉があります。 対して、眉が逆ハの字の場合は活発で外向的な印象を与えられます。

 

本来、眉のシルエットは感情表現に役立つパーツですが、キャラの初期設定の眉のかたちを決めておくと外向的か、内向的かの描き分けに役立ちます。

 

口の印象で考える

口の印象で考える

 

口の場合、広げた大きさによって外向的か、内向的かの印象を作れます。

 

例えば、ボソボソと口を小さくして喋ると内向的なイメージを抱きませんか? 逆に、大きく口を広げて喋ると外向的な印象があります。

 

眉毛と同様に、口の大きさは感情表現の強弱に影響を与えるパーツですが、こちらもキャラの初期設定で口をどこまで広げて喋るのかというのを決めておくと、描き分けの際に生きてきます。

 

髪型の印象で考える

髪型の印象で考える

 

髪型は長さによって印象の違いが生まれやすいです。

 

例えば、髪の短髪なのと、モサッとした長髪だと受ける印象が異なります。髪が短いと、爽やかで活発な外向的なイメージに。対して、髪がモッサリしていると爽やかさはなくなり、内向的な印象が得られるますね。
 
  

髪型の印象で考える

 

また、髪のハネ方でも印象の違いが生まれます。

 

『新世紀エヴァンゲリオン』のアスカと綾波レイを見ると分かりやすいですが、内ハネだと、内向的な印象に。外ハネだと外向的な印象があります。

 

外ハネだと、髪がボサボサして活発な印象を得ているのかも知れません。

 

印象の違いを活かして描き分けしてみよう

ここまでシルエットによる印象について考えてみました。

印象の違いをもとにキャラクターデザインを考えると、描き分けの幅が広がっていきます。

 

眉や口は、感情表現に影響を与えるパーツではありますが「このキャラクターは通常、どのような眉のかたちをして、口を広げるのだろう」などと予め考えておくと、キャラクター性が生まれ、描き分けの要素になると思います。

 

だからこそ、今から描くキャラクターはどんな印象を持っているのか、その点に注意しながら描いていきましょう。

 

次回の第5回目は、これまで紹介した方法の実践と共通チェックポイントを紹介します。

 

著・画 ゼロモモ

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