「インパクトのあるカタチを描きたい!」とは思うものの、どうやってカタチを思いつけばいいのかわからない。そんな経験をしたことはありませんか?
闇雲に考えると疲れますし、その割にはあまりパッとしないカタチしか思いつかなかった……そんな結果になりかねません。
そこで今回は、インパクトのあるカタチを自分で発想するときに役立つ、3つのテクニックを紹介します!
▼目次
テクニック①:シンプルなカタチを面白くしてみよう
何か資料を見ながら新しいカタチを思いつくことも大切です。ただ、手元に特別な資料がなくても、カンタンな手順を踏むことでインパクトのあるカタチを生み出せます。
ではこれから、新しいカタチを発想するための流れを見ていきましょう。
1. いちばんシンプルなカタチからスタートしよう
まずは円柱、ボール、直方体といったシンプルなカタチの「粘土(ねんど)」のようなものをイメージしてみましょう。
2. けずる、切る、穴を空ける
つぎに、あなたの選んだカタチを削ってみます。どこか適当なところにナイフで切り込みを入れるイメージです。これはあなたの頭の中でイメージしても良いですし、鉛筆でラフを描きながら行っても構いません。
3. スキマを埋めてみよう
最後に、削ったり切ったりしてできたスキマを埋めていきます。スキマに挟むものは、単純なカタチのもので構いません。細いヒモやコードを詰めればロボットや機械に近い印象になりますし、植物などを挟んでみても面白いでしょう。
テクニック②:線から発想してみよう
先ほどは立体的なものを例にとりましたが、ここではもっとシンプルに「線」にまで戻って発想し、最後に立体的する手法を取ります。
1. まず「気持ちのいい線」を引いてみよう
まずシンプルな線を引いてみます。かっこいい線を引く、というよりは、あなたが一番気持ちよく引ける長さやカーブの線を使うことに集中しましょう。最終的に円が閉じるようにします。
2. あとで肉付けしてみよう
先ほど引いた線をヒントにしながら、これを立体的にしていきます。こうしてできたカタチは、特に岩や木などの自然物に特に応用しやすいです。
テクニック③:応用してみよう
テクニック①・②で紹介した方法を、岩や木、衣服や機械に応用するとどうなるでしょうか。実際に見てみましょう。
1. 岩や木をファンタジーにしてみよう
自由にカタチを発想する今回の方法は、特にファンタジー世界を描く上でとても重宝します。思いついたカタチから新しい世界観を思いつくこともあるかもしれません。
2. 服装をいじってみよう
シンプルなTシャツやコートでも、「切る」「穴を空ける」などのカンタンな操作でハッとするデザインに早変わりします。ほかにも、粘土のように切ったり伸ばしたり叩いたりして形をいじってみると面白いでしょう。
3. インパクトのある機械を描いてみよう
たとえ円柱だけの集まりでも、「けずる」「線から発想する」ことを組み合わせれば迫力が出てきます。大きな機械を描くときは、焦らずに小さな部品から始めてみましょう。
まとめ
「インパクトのあるカタチを描いてください」と言われると、私たちはかえってイメージしにくいです。
対して、「シンプルなカタチをちょっと変えて、面白くしてください」と言われれば、私たちは結構いろいろなモノを思いつくことができます。
何か新しいものを発想するためには、シンプルでもよいのでなにか「モデル」があると便利なのです。
著・画 松村上久郎(まつむら かみくろう)
イラストレーター・ペン画家・ペン画民YouTuber。
『辛くならない絵の描き方』『心にのこる絵の描き方』(秀和システム)などの「現代絵描きをメンタル面までカバーする」技法書を制作するかたわら、主にペン画でのイラスト・額絵・漫画(BD)制作を中心に活動している。コンセプトは「ロボットから、うさぎさんまで。( From Robot ,to Rabbit.)」
現在、YouTubeチャンネルにゆっくりお絵描き実況動画を月2回程度不定期に投稿したりリア充を爆発したりしている。
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