簡単にイラストを上手く見せるテクニック -風の表現編-

簡単にイラストを上手く見せるテクニック -風の表現編-

前々回から始まったyaki*mayuさんの新シリーズ、「簡単にイラストを上手く見せるテクニック」も3回目。この記事では一枚絵のメイキングを通して、イラストを上手に見せるテクニックを紹介していきます。


「イラストをもっと華やかにしたい!」「SNSでもっと“いいね”がほしい!」と思っている方は、是非読んでみてください。

 

今回は、簡単だけど印象が大きく変わるテクニックとして「風の表現」についてご紹介します。

 

▼目次
テクニック使用前のイラスト
風の表現を加えて上手に見せよう!
 1. キャラクターを風でなびかせる
 2. モノを散らす
比べてみよう!
あとがき

 

テクニック使用前のイラスト

前回の「構図編」で構図が決まりました!引き続き、「ベンチに腰掛けて、待ち合わせをしている少女」のイラストを描いていきたいと思います。

 

前回の記事をまだ読んでいない方は、是非ご一読ください。

こちらが前回までのイラストです。構図は良くなりましたが、これだと少し堅苦しい印象です。

風の表現を加えて上手に見せよう!

それでは、今回はテーマである「風の表現」を加えることで、イラストを上手に見せていきましょう。

1. キャラクターを風でなびかせる

この少女は外にいる設定ですので、少し風でなびかせてみましょう。

風でなびくパーツを探します。この時に、見つけるのが「髪」だけにならないように注意して下さい。今回は「髪」「胸のリボン」「スカート」がなびきそうです。

早速、キャラクターを風でなびかせてみました。情報量が増えたことで、絵にこなれた感じが出て、上手な印象になりました。

2. モノを散らす

次は、風で散るなにかしらのモノを描いていきます。今回は「秋」をイメージした作品なので、「紅葉」を散らしてみます。

モノを散らすと、飾り付けの効果があるため、イラストが華やかになり上手な印象になります。(※この後の講座で更に飾り付けを行うため、多少余白を残しています。)

モノを散らす時には、以下のようなモノがよく使われます。

  • 花びら
  • 葉っぱ
  • 水しぶき
  • シャボン玉

絵全体をパッと華やかにできるので、イラストが寂しいときはモノを散らしてみると良いでしょう。

そのままキャラクターの基本的な彩色まで行いました。

比べてみよう!

テクニック使用前後を比べてみましょう。はじめは風の表現がないため、イラストが硬い印象でした。

 

ですが、今回の「キャラクターを風でなびかせる」テクニックと「モノを散らす」テクニックを使用することで、イラストが華やかになり、完成度が高まったかと思います。


また、環境によるキャラクターへの影響が加わったことで、世界観やストーリー感も加えることができました。

あとがき

以上で、今回の記事はおしまいです。風の表現は、簡単にイラストを上手に見せることができる重要なテクニックです。

 

風は色んな所で発生しています。外にいれば風が吹くし、風が吹いていなくてもキャラクターが動けばそれに合わせてパーツはなびきます。このように風の表現を加えるだけで自然なイラストになるため、常に風を意識しておくことは大切だと思っています。

 

もちろん風が発生しないケースもありますので、自分がどのようなイラストを描きたいかを考えてテクニックを使っていただけたらと思います。

 

次回も引き続き、このイラストにどんどん「上手く見せるテクニック」を加えて少しずつ一枚絵を完成させていきます。

 

これからも頑張って、いちあっぷしていきましょう!それでは、ありがとうございました。

著・画 yaki*mayu

web: http://yakimayu.com
twitter: https://twitter.com/yaki_mayu
Pixiv: https://www.pixiv.net/member.php?id=1689995


フリーランスのイラストレーター。萌系イラストを中心に主にソーシャルゲームなどのキャラクターデザイン、スチル、カードイラストなどのお仕事をいただいております。晋遊舎「デジ絵の文法」「イラストレーションスーパーテクニック」での執筆、ホビージャパン「スーパーデフォルメポーズ集 ラブラブ編」でのコラムの担当など、絵の講師としても活躍させていただいています。