SNS映えを意識! キュートな女の子の浴衣を塗るときのコツ

SNS映えを意識! キュートな女の子の浴衣を塗るときのコツ

本記事では、SNSで注目を集めるような「映える塗り」を紹介していきます! 今回はプロのイラストレーターであるmokoさんにご解説いただいた「映え塗り【分冊版】」より、浴衣の塗りの項目を抜粋し、SNS映えするソシャゲ風の塗りのコツをご解説いただきました!

 

▼目次
浴衣の塗りのコツ
 浴衣に立体感を出す
 浴衣の帯の質感を出す
 浴衣に彩りを加える

浴衣の塗りのコツ

浴衣に立体感を出す

浴衣は、シワがない方が美しく見えます。絵でも人物の動きによって生じるシワ以外のシワは省略するようにしましょう。

写真資料を参考に、シワや落ち影の形が変にならないように描いていきます。最も濃い影の近くに、最も明るいハイライトを入れます。こうすると奥行きが出て互いをより際立たせることができてオススメです。

浴衣の反射光は布の重なり、薄さ、硬さなどを意識して、変化を付けましょう。光の当たる面と、影が落ちる面がはっきり分かれるように描きます。

浴衣の帯の質感を出す


帯は、シワが入りにくい生地素材かつ現実だと帯の下にも帯板を入れて硬さを出しています。帯締めでギュッと締めているところの凹みに合わせて陰影をつけ、あとは円柱に沿って影を塗って硬さを出します。

浴衣に彩りを加える


▲今回は浴衣の躍動感を出すために、矢絣(やがすり、矢羽根をモチーフにした日本で古くから使われている絣織物のこと)という柄にした。


今回は浴衣の躍動感を活かすために、元からある素材は使用せず、矢絣という柄を描きました。麻生地を本染めしていることを表現したかったので、ザラッとしたブラシで落ち着
いた彩度の柄を手描きしています。



ベースで描いた影や乗算で入れた柄はすべて同じ色のため、そのままだとのっぺりした印象になります。なので、上半身に目が行くように、足もとなどコントラストを抑えたい箇所を乗算で色味を固めていきます。



服の構造を意識して、布が人体に巻き付いているときに落ちる影の箇所を濃くするようにします。ここでは、脚の形状がわかるくらいの生地の薄さを想定し、シワの影響を受けていない大きめの影を入れるようにしています。


覆い焼きでの色味調整では、影で沈んでしまった色を起こして透明感を出すようにします。また、ハイライトでシワを入れる際は、折り目の頂点などは少しエッジの効くブラシで引き、反対側にぼかすように描いています。

まとめ

今回は服(浴衣)の項目を抜粋して、そのコツをご解説いただきました。

  • 浴衣はシワがないほうが美しく見える。
  • 帯特有の「硬さ」を再現するために、帯締めの凹みに合わせて陰影をつけ、円柱に沿って影を塗って硬さを出す。
  • イラストによっては浴衣の柄を変えることも大事

“SNS映え”につながるポイントとしては「浴衣の構造や動き」を捉えることが大事です。服は古今東西さまざまな形のものがあります。その特性などを知ることが、より映えるイラストにつながるのではないでしょうか?

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著・画 モコ


イラスト制作やゲームなどのキャラクターデザイン、美術講師などで活動中。
Twitter:https://twitter.com/moko_0118