特徴を押さえて描こう! 鳥の描き方講座 ~スズメ編~

特徴を押さえて描こう! 鳥の描き方講座 ~スズメ編~

今回は鳥の描き方講座です。

人間の描き方はマスターしつつも、いざ動物を描こうとなると描き方が分からない方に向けてお届けします。

 

まずはじめは、スズメを例に小鳥の描き方をご紹介。骨格などの細かいところから動作の特徴まで、スズメを魅力的に描くポイントをおさえていきます。

 

▼目次
1. スズメの特徴をおさえる

 スズメの骨格

 羽の名称

 スズメの色柄

2. スズメの描き方

 顔の描き方

 目の描き方

 正面の描き方

 横向きの描き方

 翼の構造を考える

 スズメの足を考える

3. いろいろなポーズの描き方

 上向き

 下向き

 眠る

 仲良し

 首をかしげる

 飛ぶ

 着地

 飛ぶ(正面向き)

 寒さで膨らむ

 デフォルメされた喜怒哀楽

 

1.スズメの特徴をおさえる

スズメの骨格

鳥の骨は飛行するために、体重が重いと飛べないので全体的に華奢でスカスカの骨をしています。特徴的なのは外から見たよりも頚椎が長く曲がっていることと、鳥にしかない竜骨突起(りゅうこつとっき)があることです。

 

鳥の体は構造上、人間のような複雑な動きはできません。大きく動くのは頭(頚椎)と翼だけです。

うねうね動かさず、ロボットのようにつなぎ目のみで動くイメージと羽の柔らかさを描くとリアルな表現に近づきます。

羽の名称

種類によって細かい羽の枚数は違いますが、メジロや文鳥、シジュウカラなどはほぼ同じ枚数を持ちます。

 

特徴としては手根雨覆(しゅこんあまおおい)という1枚のみある羽が翼を開閉するときに上下の入れ違いを防止してスムーズに動くためのコマの役割をしています。

 

各部の名前を覚える必要はありませんが、この分類と同じように羽の色柄も分布しているので、柄を確認するときに知っていると間違えづらいです。

 

また、フィンチの羽はやや四角いフォルムで羽先が尖らないので注意です。例えば、天使の羽のような大きな鳥の翼を描くと不自然に見えてきます。

スズメの色柄

 

続いて、スズメを例に外見的特徴と模様を追っておきます。

 

■頭部
鮮やかな赤茶の短い毛並みがヘルメットのようになっています。目の周りはサングラスのように黒いです。頬に黒いブチがあり(※個体差あり)、大人のくちばしには黒いツヤがあります。

 

■首
後ろは細く、白色で繋がっています。

 

■背中
鹿の子柄〜ややくすんだ黄味の茶色の縞柄。図のように場所によって羽の柄が違います

 

■喉
ネクタイのようなブチがあり(※個体差あり)、日本のスズメ固有の柄です。

 

■腹部
顔から腹部中心は白く、脇腹や尻の方はベージュに近いです。

 

■足
くすんだ黄色で、枯れ枝のようにゴツゴツしています。指は前3本、後ろ1本に広がるようについています。

2.スズメの描き方    

顔の描き方

 

骨格を透かすと分かりますが、くちばしの噛み合わせの延長線の斜めすぐ上に目があります。また、耳は眼窩(がんか)のすぐ後ろあたりに位置します。

リアルに描いて怖い雰囲気になってしまうときは、くちばしの脇の羽を意識して柔らかく描き込むと表情がツルっとなりにくいです。

 

また表情描くポイントとして知っておきたいのは下顎を両側には包み込むように細かい羽です。鳥がポジティブな気分のときは羽が持ち上がり、ネガティブなときは羽が下方に向きます。
 

 

デフォルメする際も頭骨の骨格に合わせて、くちばしの噛み合わせの延長線斜め上と目の下部を揃えるとデフォルメした違和感がリアルな描写感になじみます。

目の描き方

次に目の描き方です。

 

鳥の目(まぶたのライン)は円に近いかたちをしており、まぶたのフチには分厚いまぶたのような黒いアイリングがあります。虹彩は赤茶っぽい色をしています。さらに、表情を出すためには図の目頭を少し尖らせて強調して描いてあげると良いでしょう。

 

キャラクター的な鳥を描くときは、目の中の描き込みをご自身の作風に寄せると自然です。輪郭はあまり崩すと今時の絵柄から離れると思います。

正面の描き方

頭は「半球」体は「卵(ポーズによっては「ちまき」)」をベースにするとスズメの可愛らしいフォルムが掴みやすいです。くちばしは半球の下辺に付くイメージをしましょう。

 

頭部は毛足が短くツルっとした印象を与えましょう。
毛並みは上から下に流れるように描き、あまり長い毛足は描かず短めのストロークを重ねましょう

 

あまりに細かく毛並みを描写するとぬいぐるみのようになってしまい、鳥っぽさがなくなるので、首回りや足元以外はなめらかな強弱で曲線的に描きましょう。羽根の艶やかさも表現すると絵が固くなりにくいです。

 

下腹の真ん中は一番最後に羽根が生える場所なので、毛並みがここでぶつかります。ポーズによって毛並みが割れて見えることがあり、この表現をうまく取り入れるとリアルなスズメ感が出ます。

横向きの描き方

横から見たシルエットは三角定規に収まるイメージで描くとバランスが取りやすいです。

 

尾の付け根は、体の中心のやや後ろに来ます。足の付け根は、体の1/3あたりで前に足が飛び出す感じで生えつま先が胴体(尾を除く)の中心辺りに位置します。

 

背中は後頭部からほぼ真っすぐで、腹は足首から背中と同じ角度で伸びます。喉はくちばしの付け根からすっと真下に緩やかな弧で描き、腹の線と合わせましょう。

翼の構造を考える

閉じている時の翼の根元の処理に悩む人が多いですが、図のように薄い毛並が上から乗るので、厳密に肩を描く必要はないです。

スズメの足を考える

スズメやフィンチ類の足は左右同時に同じ動きをする特徴があります。人が歩くようにバラバラには動かないので注意が必要です。

 

指も自由に曲げることはできず、膝の動きでコントロールしています。膝を曲げると(人間と逆向きに折ります)指を握り、膝を伸ばすと指を開きます

3.いろいろなポーズの描き方

上向き

上を向くと真横のポーズより少しだけ頭部が斜めラインから飛び出します。半球が背骨のラインから角度をつけて持ち上がってくるイメージで描画しましょう。全体的には真横のポーズと印象は変えません。

下向き

頭を球体で描き、体を卵のように描きましょう。頭と体をくっつけて、体の軸を作ります。そして頭を下げることで下を向いたスズメが描けます。

眠る

寝かせた卵をイメージし、表面に頭となる半球を置くことで眠っているようなポーズが描きます。喉のネクタイ柄は移動しないので注意しましょう。

仲良し

群れを描くときは卵をコロコロ動かしてポーズを考えてみましょう。卵は細くてもよく、リアルに描きたい時は、頭となる半球のアタリも入れると良いでしょう。

首をかしげる

 

胴体は動かさず、頭の軸を横にずらしてみましょう。

飛ぶ

 

胴体はちまきのように長細く描きましょう。長くなりすぎないように注意。飛ぶ時は真正面を見るかたちになり、足は脱力して斜め前方へ投げ出すかたちとなります。

着地

 

頭の半球と胴体を分けて描きましょう。翼の付け根は半球の真後ろのやや下にあります。

飛ぶ(正面向き)

 

真正面を向いているように描きましょう。翼の付け根は背中の上面にあります。

寒さで膨らむ

毛並みが増えますので、胴体に顔を少し埋めてみましょう。ほっぺたを首の羽で包むように逆立てみるとそれっぽく見えてきます。

デフォルメされた喜怒哀楽

くちばしは上を向かせて、目はキラリと開かせてみましょう。頬をふんわりと膨らませ、口角を上げてみると良いでしょう。

柄を鋭角気味にし、目を三角に。毛を逆立て、口角を下げてみましょう。

柄は水平気味にし、目をやや下に描き目尻を下げて口角を上げてみましょう。

顔をやや上に向けて頬をふんわりと膨らませ口角を上げてみると良いでしょう。


以上がスズメの描き方でした。

 

今回はそれっぽく描く方法を伝える講座でしたが、手が慣れてくるとリアルなスズメも描けるようになると思います。たくさんスズメを描いてくださいね。基本のスズメが描けるようになると、他の鳥もぐっと描きやすくなります。それではまた。

著・画 エルbee

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