髪の毛を描く為に覚えておきたい7つのポイント
2021.05.13
人物の個性を表現するポイント「髪」。「髪の毛を描く為に覚えておきたい7つのポイント」では髪を描くためのコツをメイキング形式でご紹介しました。本記事では引き続き、髪の塗り方についてメイキング形式でご紹介します。
▼目次
まずは前回同様、頭部から描き始めます。バランスを崩さないよう土台となる頭のかたちは、てっぺんや側面が潰れてしまわないように楕円、円形を意識して描きます。
ざっくり髪の毛のラフを描きました。髪束を意識して、ブロック分けしていきます。ここまでは下記の髪の毛の描き方の記事をご参考ください。
線画を作成します。主線をしっかり描き、髪の流れを補助する意味合いで副線を描いておくと塗るのが楽です。。
ベースの色を塗ります。好きに決めていただいて構いません。適当に色を置いて色調補正機能で調整してみてください。
髪に明暗さをつけて大枠の立体を捉えます。
頭部は球体なので、球体におけるライティングを踏まえてハイライトや陰を与えていきます。ツインテールの部分は髪の流れに沿って、出っ張っている部分は明るく、凹んでいる部分に関しては暗くしました。ツインテールは紙の束なのでリボンに対するライティングで考えると取り組みやすいと思います。
線画の際に描いた副線を参考に毛束の影を描いていきます。この時、ふんわりした感じにしてしまうと仕上がりが遅くなる上、締まりが悪くなるので毛束の流れをしっかりと描きましょう。
明暗のアタリで描いた明るい部分を中心にくっきりと明るい色を入れます。ここでも毛の流れを意識して、毛束を保った状態で描いてきます。
毛の流れを整えます。指先ツールで毛束のライトや影を伸ばすようなかたちで境目をきれいにしています。
明暗差をわかりやすく締ってみえるように、明るいところと暗いところの境目をはっきりさせます。境目に微妙に濃い色を入れてみましょう。
境目を保ちつつ、部分的に馴染ませていきます。
あまりパキパキにしすぎると髪の毛が固くなってしまいますのでツヤと柔らかさの質感を表現しましょう。ここでは毛束の中に更に細かい毛の流れを足しています。
オーバーレイで反射光を入れます。こちらはふわっとやわらかく、下からの反射にしています。ポイントは反射光の色相をベース色から少しずらすことです。深みが出ます。こちらでは少々赤みにしました。
ハイライトを入れます。左から光が当たる設定なので、左側が明るくなります。特に左のキワの部分はガツっと落としても良いでしょう。毛先のカールしている部分の裏面の明るさにも注意しましょう。
色トレスをして線を馴染ませます。髪の毛自体が焦げ茶色なのでそこまで気にする必要はありませんが、明るい部分は少々明るめにしてあります。
色トレスのやり方として、線画をクリッピングしてブラシを色を与えていくのがあります。
完成です。追加で顔まわりも仕上げました。髪の毛はその人物の印象を決める大きなポイントです。魅力的なキャラにすべく、丁寧な制作を心がけましょう。
フリーのイラストレーター。主に広告系イラストとソーシャルゲームイラストを制作させていただいております。
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