物の美味しさを伝える擬音はたくさんありますよね。例えば、パリパリ、サクサク、トロトロ、プルプル。様々な質感を表現する言葉です。
こういった表現を絵で描き分けすると意外と迷うことがあるのではないでしょうか?そこで今回はそんな食べ物の質感の表現のコツをご紹介します。
食べ物の質感表現のコツ
質感が複数ある「マンゴーパイ」を題材に考えていきましょう。
- マンゴーのつやつやプルプル
- 生クリームのなめらかトロリ
- パイのザクザク
マンゴーパイには複数の質感があることがわかりますね。では、ポイントごとに質感の表現のコツを紹介していきます。
マンゴーの描き方
マンゴーの土台を描きます。境目はくっきりと描くのがコツです。
面を意識して、ベースの形をひろいます。マンゴーは柔らかいものなので、陰影もやわらかくふんわりと描く良いです。
最後にハイライトを入れます。
ふんわりとした陰影と対照的に、キリっとはっきりいれることでみずみずしい印象になります。
生クリームの描き方
生クリームの土台を描きます。
生クリームは柔らかいですが、角はしっかりと立っている特徴があるので、角が立つように描きましょう。
この角がぼんやりと表現すると、緩くてドロリとした、できそこないのクリームな印象になります。
続いて、生クリームに陰影をつけます。
角は立っていても、生クリームは柔らかいものなので陰影は柔らかく、面の境目はふんわりと描くのがコツです。
生クリームのツヤがないので、真っ白なハイライトは不要です。一番明るいところにも真っ白な色を使うことはさけましょう。
パイの描き方
パイの土台を描きます。
パイは硬く、ザクザクとした食感なので、面をはっきりと分けてボケ足のないブラシでゴツゴツと描くのがコツです。大胆にかたちを追います。
陰影を描きます。下地の表現が消えないように隙間に影を落としますのがコツです。
さらに面をしっかりくっきり分けて塗りましょう。硬いものはより硬く見えてきます
最後に一体感を出すため、オーバーレイなどで影響色を入れていきます。
今回の場合は、マンゴーの色味に近い色で全体にオーバーレイをかけ、バラバラの質感のものをまとめました。
以上が、違った質感のものが混在する食べ物の描き方でした。
ひと目見て質感の違いを感じられれば、より臨場感が増し、「美味しそう」も強く認識できます。是非、様々な質感の食べ物にチャレンジしてみてください。
著・画 なぎかわみん
フリーのイラストレーター。主に広告系イラストとソーシャルゲームイラストを制作させていただいております。
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