グレーで陰影をつけてから色を乗せる!グリザイユ画法の塗り方

グレーで陰影をつけてから色を乗せる!グリザイユ画法の塗り方

今回は背景イラストレーターの有馬憲吾さんによる『グレーでカラーイラストを描く!?グリザイユ画法を紹介』の動画を元に、グリザイユ画法の塗り方を解説します。

 

▼目次
グリザイユ画法とは?
 グリザイユ画法の手順
 グリザイユ画法のメリットとデメリット
グリザイユ画法の塗り方
1.グレースケールで塗る
2.カラーを重ねる
3.ハイライトと色味調整で仕上げる

 

 

 

グリザイユ画法とは?

グリザイユ画法の手順

 [画像1]

グリザイユ画法は着彩方法のひとつです。グレーの濃淡を使い分けて下塗りから影付けまで行い、その上から色を重ねます。

グリザイユ画法のメリットとデメリット

光と影を意識してグレーだけで濃淡をつけるため、色情報に捉われずに立体感を表現できる点がメリットです。濃淡にこだわることで、重厚感のあるイラストのタッチを出せます。

 

しかし、色を重ねる段階で色が暗くなってしまったり、思っていた色が出にくいデメリットもあります。グレーで濃淡を塗る段階や、色を重ねたあとに色調調整するなどの慣れが必要です。

グリザイユ画法の塗り方

1.グレースケールで塗る

 [画像2]

グレースケールで塗るときには中間色くらいのグレーで形を取り、光が当たる部分に少し明るいグレー、影が落ちる反対側に少し濃いグレーを乗せます。


物の凹凸を意識してグレーの濃淡を使い分けると、立体感を出しやすくなります。

2.カラーを重ねる

 [画像3]

グレースケールで塗ったレイヤーの上にクリッピングした新規レイヤーを作り、レイヤーモードを「オーバーレイ」にして赤色を乗せました。

3.ハイライトと色味調整で仕上げる

 [画像4]

ハイライトと色味調整を描き足しました。グレースケールで濃淡をつけていますが、ハイライトなどの細かい部分はあとから描き足すのがおすすめです。

 

そして、カラーを重ねたレイヤーの下にクリッピングした「オーバーレイ」のレイヤーを作成し、部分的に赤みを乗せて鮮やかさを出しています。    

[画像5]

色味調整で乗せた色味を緑に変えると、はじめに塗っていた赤色のレイヤーとの組み合わせで色の変化を出すこともできます。

あとがき

今回はグリザイユ画法の塗り方についてご紹介しました。グレーの明度を使い分けながら光と影の濃淡を表現するため、デッサンにも繋がる画法です。シンプルな手順で厚塗りの重厚感を出せる方法となっていますので、是非試してみてください。


最後までご覧いただき、ありがとうございました!

さらに詳しく学びたい方は解説動画をチェック!

こちらの動画では、ブラシでの描き込み過程と詳細な解説を聞くことができます。より理解を深めたい方は、是非ご覧ください。

記事元の作者:有馬憲吾

背景イラストレーターとしてYouTubeにてお絵描きに役立つ情報を発信しています。

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