普段の塗りからイメージチェンジ?宝石の塗り方を髪の毛に活かしてみた。

普段の塗りからイメージチェンジ?宝石の塗り方を髪の毛に活かしてみた。

あなたが綺麗と思うものはなんですか? 

例えば、星空や宝石を綺麗だと思った経験はあるのではないでしょうか?

 

この「綺麗」という概念を髪や瞳といったモチーフに落とし込んだら、その「綺麗」がモチーフに反映されるのか……という仮説をもとに生まれた本記事。今回は宝石の綺麗さを、髪の塗りに反映できるか試してみました。

 

▼目次

宝石のようにみえる塗り方とは

宝石と髪の塗り方メイキング

配色

グラデーション

1影

2影

ハイライト1

ハイライト2

反射光

オーバーレイ

キャラクターのまつげ 

 

宝石のようにみえる塗り方とは

まずは、宝石らしく見える塗りを考える必要があります。

そもそも、イラスト制作では明暗の形や量、色選びなどを変えることで、質感やテイストに違いを持たせています。方法は人によってさまざまですが、その中で「宝石のように見せる」塗り方があります。

宝石 髪の毛 塗り方

▲塗り方を工夫することで質感に違いを持たせています

 

宝石の塗り方については、こちらの記事で紹介しているので、この機会にぜひ合わせてご覧ください。

宝石と髪の塗り方メイキング

ここからは宝石の塗り方と髪の塗り方を同時に追って実践します。前提として、塗りがシンプルで分かりやすいアニメ塗りをメインで行います

配色

宝石 髪の毛 塗り方

まずは配色を決めて下塗りします。使用する配色は宝石と髪、共に同じです。

グラデーション

宝石 髪の毛 塗り方

透明感を出すためにグラデーションをかけます。

宝石 髪の毛 塗り方 

透明感は光源に対して、順当に明暗をつけると不透明感を出しやすいです。

宝石 髪の毛 塗り方

宝石の透明感はイメージしやすいと思いますが、髪の透明感については、毛先の透け感をイメージしています。その為、頭部は透けません。

1影

宝石 髪の毛 塗り方

1影を追加しました。宝石は透過する質感なので、影には下のレイヤーの色を活かせる乗算を使います

宝石 髪の毛 塗り方

モチーフとしている宝石の塗り方がベースになるので、頭部のような卵型に合わせて丸みを帯びさせるのではなく、少し角ばらせています

2影

宝石 髪の毛 塗り方

1影からはみ出ないように、明暗の境界・髪の落ち影を入れました。また、髪同士が重なっている個所に入れる影を入れると、髪の透明感が出しやすくなります。

ハイライト1

宝石 髪の毛 塗り方

ベースカラーや影レイヤーの色を活かすために、オーバーレイでハイライトを入れます。こちらも髪は宝石と同様にやや角ばらせています。

ハイライト2

宝石 髪の毛 塗り方

白~白に近い色で、最も明るいハイライトを入れます。ハイライトが白いほど透明なものへの反射は、下の色を透過しづらくなるので「通常」のレイヤーモードを使用しています。

反射光

宝石 髪の毛 塗り方

レイヤーモードの「スクリーン」「通常(不透明にする)」反射光を入れ、物体の周り込みや立体感を担保します。

オーバーレイ

宝石 髪の毛 塗り方

光源側がやや暗めの印象になっていたので、仕上げにふわっとオーバーレイを入れました。

キャラクターのまつげ 

宝石 髪の毛 塗り方

キャラクターのまつげを描写し、以上で完成です。

 

いかがでしたか?

宝石塗りを応用したことで、髪の毛に透明感を持たせることが出来ました!何かの質感や要素を意識するだけで、塗りのテイストを変えられるのではないでしょうか。本記事で、少しでも塗りを楽しむきっかけになれば幸いです。