「DeNA×MUGENUP ハッカドール1号 エンドカード制作コンペ」 5つの採用作品に共通していた㊙ポイントとは?
2015.05.22
『ハッカドール』はDeNAが運営する、スマートフォン向けニュースアプリ。マンガ/ライトノベル・アニメ・ゲーム・声優・キャラクターグッズ・コスプレ・VOCALOID・特撮・BLの9ジャンルの、サブカルチャーに特化したニュースを扱っています。
ユーザーを楽しませている機能のひとつは、一定の記事読むとご褒美として貰えるエンドカードです。アプリに登場するメインキャラクターの描き下ろしイラストであることも。
今回はの記事、DeNA『ハッカドール』担当:岩朝氏のインタビューを元にキャラ設定をいかした 「夏限定のスペシャルエンドカード」の制作ポイントに迫ります。
をご紹介。 夏イラストですぐに使える4つのポイントを解説します。
レアカード(特別バージョンのイラストを使ったエンドカード)の多くは、 背景の描き込み量、キャラクターの塗り、小物類などで通常カードと区別しています。例えば、一目でレア感を感じるように、 パーティクル(キラッとしたエフェクト)やフラッシュ等の光の演出を増やしたり、色数を増やしたりして豪華さを出す事が多いです。背景は、 描き込み量を増やし、近景と遠景を描き分けて立体感や空気感を出すようにしています。
塗りは、丁寧さはもちろん、 照明効果を付けて塗り、仕上げにグロー効果で質感を高めます。小物類はキャラの動作を彩る衣装や道具を細かなディテールまでしっかりと描き、仕上げ段階でわざと汚したりぼかしをかけたりすることも。
イラストの情報量を取捨選択して「主役以外はあえてはっきり見せない」など、豪華な画面でも主役が埋もれないように工夫しています。仕上げのコツはこちらの記事を参考にして、イラストの細部にまで魂を込めてください。
▼フィニッシュ時のブラッシュアップのコツ
今回のコンペで募集する夏カードのように、 既存キャラのオリジナル衣装を制作する場合は
のふたつを意識してください。
どのキャラクターにも、 テーマカラーや相性の良いカラーがあります。例えば、金髪と赤髪キャラでは、白いドレスを着せた時の印象が異なります。
といった違いがあります。 元のイメージを生かした配色にするか、わざと違和感やギャップを狙った色合いにするかを事前に決めて制作しましょう。ハッカドールのように版権のあるキャラクターは「髪色」「肌色」「目の色」が指定されていることが多いです。 変えられない色味のパーツを配色してから、複数の配色のパターンを作って比較してみてください。
衣装デザインの際は、そのキャラクターの存在する世界観で違和感がないかを必ず考えます。例えばゲームの場合、西洋ファンタジーなら中世~近世の持つ服のパターンをベースに、ファンタジーらしい現代的なモチーフや彩色をプラスする。
SFなら、マテリアリスティックで清潔感や高機能性を感じさせる素材使い、合理的で無駄のないデザインを入れる、などが考えられますね。各キャラクターの存在する世界で「ありえそう」な範囲でデザインをするのが良いと思います。 衣装デザインは絵のうまい下手というよりも、持ちネタの引き出しの多さに完全に左右されます。資料を日々集めておきましょう。
タジマ粒子さんの作品。
爽やかな夏服が印象的。
夏は露出が高い衣装が多い為、肌塗りのクオリティが作品のクオリティに直結します。
ここで注意したいのが、 胸や太ももなどの魅せ所しか描き込んでいないケースです。一部分だけ何段階ものシャドウやハイライトを使って立体的に仕上げても、他のパーツが平面的ならチグハグなイラストになってしまいます。 肌色の塗りのトーンは、パーツ間の落差が無いように心がけましょう。
肌のシャドウを濃い肌色で塗ると、平面的に仕上がりやすくなります。シンプルなアニメ塗りを目指すのであればOKですが、丁寧にブラシツールを使っても平面的でのっぺりした印象は変わらず高級感は出しにくいです。 室内や少し暗い場面のイラストでオススメしたいのは、シャドウに紫系の色を使うこと。
意外かもしれませんが、立体感がある自然な仕上がりになります。ただし、やりすぎは禁物なので、レイヤーを分けて濃度やレイヤーモードを調整できるようにしましょう 。上手いイラストがあれば、スポイトツールで色を抜いてチェックしてみてください。シャドウに意外な色が使われている事に気付くと思います。
また、 シャドウのレイヤーにグラデーションをかけると、透明感と質感がアップします。これは、最近のアニメでも良くやっているテクニックなので是非取り入れてみてください。
夏イラストでは海や川などが多い為、背景に水や空がよく使われます。
キンタさんが描いたエンドカード。
水などの流体は
など方法で描くこともできますが、 Photoshopのレイヤー効果を使って空や水の写真を合成してもOKです。(※)
水の表現あくまでキャラクターを引き立てる背景です。描き込み過ぎず、キャラクターの描写に時間をかけるほうが良いでしょう。
※合成する元画像は商業利用可能か必ずチェックしてください。自分でとった写真を使うのが最も安心です。
夏の屋外・昼間のイラストはピーカン(快晴)だと思いますので、立ち絵をリアルに描くとシャドウが強すぎて顔が黒くなってしまいます。キャラクターの正面にレフ板を置いたつもりで、 イラストで最も大事な顔回りが明るく見えるように注意して仕上げてくださいね。
ハッカドール2号 夏エンドカード制作コンペの投稿は→【MUGENUP_STATION】
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