プロの現場で生まれた『イラストの描き方講座』

持ち込みから始まった、ライトノベルのお仕事 - 人気ラノベ挿絵画家:とよた瑣織(前編)

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持ち込みから始まった、ライトノベルのお仕事 - 人気ラノベ挿絵画家:とよた瑣織(前編)

クリエイターズインタビューとは?

いちあっぷ講座編集部がお届けする、注目のクリエイターさんのインタビューです。

第1回目は、アニメ化した大人気ライトノベル『伝説の勇者の伝説』シリーズを始め、多数のモバイルゲームのイラストでも活躍中のとよた瑣織さんです。

インタビュー(前編)では

  • イラストレーターを目指したきっかけとは?
  • 持ち込みから始まったイラストのお仕事
  • 「ライトノベル画家」デビューへの道

など、イラストレーターとしてのデビューや、気になるお仕事事情について伺ってきました。これからイラストレーターを目指す方はもちろん、ライトノベルに興味のある方にもお楽しみいただける内容でお届けします。

 

   

イラストレーターになるまで

きっかけとなった『スレイヤーズ』

小さい頃、母や姉が描いてくれたお姫様の絵を見て、真似して絵を描くようになりました。当時はいっぱいリボンがついたドレスやフリルにすごく感動した思い出があります。その頃から絵はよく褒めてもらえて、小学校の写生コンクールなどではいつも入賞するなどで絵を描くのが好きになったのかも知れません。小学生の頃に『魔神英雄伝ワタル』というサンライズのロボットアニメを見て「アニメって面白いな、誰がこんなかっこいい絵を描いているんだろう」と、アニメーターやイラストレーターという職業を知りました。「これを仕事にしたい! イラストレーターになりたい!」と強く思ったのは、中学生の頃ハマったライトノベル『スレイヤーズ!』を読んだのがきっかけです。小説の挿絵として物語に絵を付けたりしてみたいと思い、絵を練習するようになりました。またファンタジー作品に興味を持ったのもこの頃です。

出版社への持ち込み

『スレイヤーズ!』がきっかけで絵描きになりたいと思ったので、持ち込みは『スレイヤーズ!』を刊行していた富士見書房にしました。持ち込んだ作品は、アナログカラー10枚、デジタル3枚、白黒10枚で全てオリジナル作品を持って行きました。

是非、持ち込みは自分の描きたいものを持って行くといいと思います。プロの編集さんや、第三者からのアドバイスを直接もらえるのは作品を客観的に見られる貴重な機会だと思います。SNSが主流となった今でも、積極的にいろんな人に見せて作品を磨くのをオススメします。

偶然にも『スレイヤーズ!』のイラストレーターである、あらいずみるい先生の担当さんが見てくださり、好きなイラストレーターとして先生の名前を答えたら「君も将来、そういう風に名前を挙げてもらえる作家になりなさい」と言われたのをよく覚えています。持ち込みの絵は今見ると見るに堪えないですが、良いところを探してすごく褒めて頂き「また持ち込みにおいでよ、絶対だよ」と励ましてくださいました。

 

持ち込みをきっかけに掴んだ初仕事

持ち込みから3ヶ月後程経った頃、アニメ化されたライトノベル『魔術師オーフェン』のラジオ番組の収録レポのコラムを依頼されたのがイラストレーターとしての初仕事です。

 

月刊誌で連載される全6回のA5サイズでした。毎月六本木の収録スタジオに担当さんと取材に行き、偉い人や声優さんなどを見ながら、現場の端っこで収録を聴いてネタを探しました。声優さんの事務所のチェックなどがあり、コラムはリテイクが多々ありましたが、全てが初めての体験だったのですごく楽しくてやりがいを感じました

 

 

 

ゲーム会社での修行

―― イラストレーターとして専門学校に入学し、グラフィックデザインを専攻したとよたさん。デジタルイラストが主流となり始めた時、ギャルゲーの会社で彩色のアルバイトをし、デジタルの基礎を学びました。

 

私はいわゆるギャルゲー塗りを覚えたくて、ギャルゲーを作る会社で1年間彩色のアルバイトをしました。小さい会社でしたが絵の上手い人が沢山いて、教えてもらったPhotoshopの使い方や塗り方、テクニックが今でも役に立っています。友達に見てもらうのも励みになりますが、仕事にしたい、プロになりたい人は、ゲーム会社とか漫画家アシスタントやデザイン会社など絵を仕事にしている先輩について率直なダメ出しを受けながら、使える技術を学ぶととても良いと思います。私はその後、ずっとフリーのイラストレーターとなりましたが、もっと会社で絵の技術を磨いておけば良かったなと今でも思っています。

 

並行してオススメしたい練習は「クロッキー」

私の才能は少なめですが、絵が上手くなるには、やはり沢山描くしかないと思います。練習はキャラ全体を素早く掴むクロッキーと、一枚一枚最後まで時間をかけてじっくり描ききる練習を両方するのが良いと思います。

 

 

「ライトノベル画家」としてのデビュー

――その後、元々好きだったファンタジーな世界観をいかした絵柄やコラム連載を通して、イラストを持ち込んだ出版社でライトノベル『伝説の勇者の伝説』のイラストレーターとして抜擢されます。

 

作家性とかは本当に考えた事がなくて、とにかく自分が満足行く絵を描きたい、挿絵なら小説を盛り上げる物を描きたい、と考えて描いています。私は主張がすごく少ない作家ですが、やはり作品に沿った物を描きたい、作品に対して適当にならず真剣にやりたいといつも思っています。締切も破りたくないし、小説の記述と違った事は絶対描きたくない、まじめッ子なのですが(笑)最近は、書店で見栄えのする演出を提案するなど、絵としての勢いを混ぜ込んでいくようにしています。例えば、普通の構図でもキャラクターを大きく! 人物が目立つように! など、たくさんの本の中から選んで貰えるような工夫を入れています。

 

――2001年の初版発行を皮切りに、2ヶ月に1冊というハイペースな進行の中、締切を落とすことなく描き続けたというとよたさん。好きなファンタジーな世界観と、絵に対する真面目な姿勢で、その他沢山のライトノベルのイラストレーターとして活躍しています。

後編では

  • 人気ラノベを継続させた、とよた式「仕事ルール」
  • 主婦業とイラストレーターの両立
  • 絵描きを仕事にするための、中長期のプランとは?

などをお届けします。

 

 

とよたさんは夏コミでは、日曜日さ11b「37℃」というサークル名で創作ジャンルで参加されるとのこと。是非作品と共に、お話を聞いてみてはいかがでしょうか。
 

◇クリエイター:とよた瑣織

◆個人サイトURL:saori-t-web.webnode.jp

◆pixiv:http://pixiv.me/toyo_sao

 

▼後編はこちら

母として、プロのイラストレーターとして -  人気ラノベ挿絵画家:とよた瑣織(後編)

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