プロの現場で生まれた『イラストの描き方講座』

母として、プロのイラストレーターとして -  人気ラノベ挿絵画家:とよた瑣織(後編)

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母として、プロのイラストレーターとして -  人気ラノベ挿絵画家:とよた瑣織(後編)

クリエイターズインタビューとは?

いちあっぷ講座編集部がお届けする、注目のクリエイターさんのインタビューです。

第1回目は、アニメ化した大人気ライトノベル『伝説の勇者の伝説』シリーズを始め、多数のモバイルゲームのイラストでも活躍中のとよた瑣織さんです。

後編では

  • 人気ラノベを継続させた、とよた式「仕事ルール」
  • 主婦業とイラストレーターの両立
  • 絵描きを仕事にするための、中長期のプランとは?

などをお届けします。

これからイラストレーターを目指す方はもちろん、ライトノベルに興味のある方にもお楽しみいただける内容でお届けします。

 

母として、プロとして

在宅イラストレーターは意外と大変!

――とよたさんは、現在2人のお子さんがいるママ。在宅ワークという勤務形態に憧れる人は多いですが、両立はとても大変なんだそう。

 

2歳と5歳の子供がいるので絵に割ける時間がとても少なく、6割家事で4割仕事です。保育園に子供を入れなかった時期もありますが、家に子供がいるとお仕事中でも「遊んで」とせがまれ、イラスト制作に集中できなかったことも。現在は保育園に子供を入れて9時半から16時までと、その後子供を寝かした後の22時半~2時までというパターンで作業しています。土日は家事で全く仕事は出来ないため、1日10時間、1週間で50時間が最大の仕事時間です。


限られた時間は集中力でカバー

ただ子供が熱を出したり園の行事があったりと、なかなか作業もやり辛い事もありますが、逆に時間に制約がある分集中して作業するのが得意になりました。一人っきりの時で、作業を始めて2時間後くらいが最もエンジンがかかります。女性キャラの身体のラインや肌塗りなど、描きたいモチーフやシーンだとすごく集中しますが、馬とか甲冑とか苦手な物が出てくるとすごい気が散漫になり捗らないですね(笑)馬、ドラゴンなどの動物と、槍、斧、日本刀などの武器は、ファンタジー系イラストの頻出モチーフなので、ぜひ練習することをオススメします。

 

 

イラストレーターとしてのやりがい

イラストレーターとしてのやりがいは、月並みですが「あの絵よかったです」とか「このキャラ大好きです」なんて、読者の方に言ってもらえると、とても嬉しくなり描いて良かったなと思います。また、締切や要望があるからこそ、修正に何度も応じて作品がさらに良くなって、その結果自分も満足がいく一枚を描ける時は、すごく達成感ありますね。かっこいい絵が描きたいと始めた仕事なので、自分の理想に近づけた時と、それが読者さんに伝わる時が一番嬉しいです。

 

難しいのは平行作業

お仕事で大変なのが、イラストを何枚も並行して描かなくてはいけない時です。趣味だと一枚に時間を忘れてじっくりと取り組めますが、仕事だと効率が求められ、一枚描き上げる為にラフや中間行程のチェックと修正など、完成までに様々な締切があります。チェックバックの待ち時間なども考慮し、常に3~4枚を平行して作業する事になります。塗り方や色味を作品に合わせて変えることが多く、切り替えが辛い時もあります。

SQUARE ENIX 『拡散性ミリオンアーサー』

http://www.jp.square-enix.com/ma_vita/)の制作過程

 

「アマチュア」と「プロ」の違い

アマチュアは自分が描きたい物を描きたいように楽しく描き、プロは相手が描いて欲しい物を描く、という違いがあると感じます。誰かが描いて欲しい物、何を求められているのかを考えて描いています。お仕事としてのイラストは、プロジェクトの中の「絵素材」を提出するという事なので、納期を守る事が最重要です。さらにもっと良いプロは細かい指定や縛りがあっても、自分の主張や描きたい物を上手に混ぜ込んで、○○さんの絵だ!この絵がかっこいい! とユーザーに愛される一枚を描ける人なんじゃないかなと思っています。私もユーザーが長く大事にしてくれる一枚を描きたいといつも思っています。

 

お仕事環境

私はCLIP STUDIO PAINTで描画、PhotoshopCS3で仕上げをします。液晶タブレットはWacomIntuos24HDです。

 

イラストで意識していること

ライトノベルでは、作品の要素をどうやって画面に入れるかをいつも考えて描いています。最近は要素を詰め込むんじゃなくて、キャラクターの内面や表情などを描きたい、その場の雰囲気、空気感を描けるようになりたいと思っています。実際、私が誰かと向かい合って喋っている時、その人の顔に焦点があって、顔ははっきり見えてもその周りは細かい所はぼんやりとぼけて見えます。モバイルゲームでも、フォーカスの当たっていない部分はもっと省略して描く、重要でない物はあえて描かないという情報の取捨選択は研究していきたいと思っています。

未来のイラストレーターへ向けて

SNSの評価を気にしすぎない

イラストレーターは一人で描くことが多く、孤独感や迷いが生じることもあります。何の為に描いているんだろう、ビックネームにならなくちゃ、みたいな焦りです。でも、クリエイターズEXPOに出展した時、作品のファンが声をかけてくれたり、仕事の依頼をされたり直接顔が見えるやりとりが重要だと思いました。

また、SNSの評価は気にしすぎないことも大切です。Twitterやpixivでファボやリツイートがあると嬉しいですよね。でも、評価を気にしすぎるとウケる絵を描かなくては、という強迫観念に駆らて辛くなることも。自分の描きたい絵は何か、という本質がぶれないようにするのも大事です。

 

 

中長期的に働き方を考える

イラストレーターを長く続けると、絵が上手くて若くて才能ある人が次々に出てくるし、イラストの描き方の流行廃りも早く、自分の絵もあっという間に時代遅れのようになっていきます

そんな中、今時感のある絵を維持してコンスタントに仕事を取っていくにはやはり努力しないといけません。絵描きになるぞっ! っていう気持ちは今たっくさんあると思うので、その気持ち+一生絵を描いて生活していく為にはどういう努力をしていけばいいか、中長期的な目標プランを立てていったらいいと思います。

美大に行って専門的に絵を学ぶ、若いうちはゲーム会社で修行してからフリーになる、会社員をやりながらMUGENUPさんのような登録会社で兼業して描いてみるなどもいいですね。色々なパターンを想像して「職業:絵描き」として継続的に描き続ける為にはどうすればいいかをじっくり考えたりしてみると良いと思います。

最後に

絵描きはこのルートじゃないとなれないって道はありません。一番自分にあったスタイルで絵を描いてみてください。でもすごくやりがいのある職業なので、ぜひ素敵なイラストレーターになって、一緒にこの業界を盛り上げていって欲しいと思います!頑張っていきましょう!

 

――イラストレーターという枠だけに囚われず、アニメやゲームなどの動くキャラクターにも挑戦したいというとよたさん。今後のご活躍を期待しております。

◇クリエイター:とよた瑣織

◆個人サイトURL:saori-t-web.webnode.jp

◆pixiv:http://pixiv.me/toyo_sao

 

▼前編はこちら

持ち込みから始まった、ライトノベルのお仕事 - 人気ラノベ挿絵画家:とよた瑣織(前編)

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