難度が高いパースを攻略! パース定規を使った背景の描き方講座
2015.02.20
「キャラ絵に、後から背景を付けたら変になってしまった…!」という経験ありませんか?その違和感の原因のひとつが、パースのズレによるもの。背景の遠近法、立体感、奥行きの表現が苦手、という方も多いのではないでしょうか。
今回は初心者向けに背景の基礎、パースの取り方についてご紹介します。これから背景を勉強したい方も、基礎をおさらいしたい方にもオススメです。
パースとは、英語の「Perspective」の略で、日本語だと「遠近法」を指します。立体感や奥行きを表現する手法で、イラストに現実感を与えます。例えば、物体を画面の手前と奥に置いたとします。そうすると手前に置いたものは大きく、奥においたものは小さく見えますね。その奥行を表現する手法がパースです。
アイレベルとは視点の高さです。
パースを描く際はアイレベルを押さえておかなければなりません。
例えば、上から見下ろした絵を描きたい場合、アイレベルは上の方にあります。対して、下から見上げた絵を描きたい場合、アイレベルは下の方にあります。このようにアイレベルの位置によって見え方が異なってきます。
消失点とはパースの線がアイレベル上に集まった点です。物体は消失点に向かって小さくなっていきます。ただ、一枚のイラストの中に消失点はひとつだけになるとは限りません。イラストの描き方で消失点は複数ある場合もあります。それが二点透視図法や三点透視図法と呼ばれるものです。
一点透視図法は消失点がひとつだけです。透視図法の中で一番シンプルな取り方です。
二点透視図法は消失点がふたつあります。室内を描く際はこの透視図法がよく活躍します。
消失点が3つあります。二点透視図法の消失点の上方向または下方向に3つめの消失点を追加することで取ることができます。アオリやフカンで描く際に活躍します。
今回は一番シンプルな一点透視図法の描き方を抑えてみましょう。
はじめにアイレベルと消失点の位置を描きます。あらかじめ描きたい背景のラフを描いておくとアイレベルと消失点の位置を決めやすいです。
アイレベルと消失点を元に部屋を描いていきます。これだけでも部屋の雰囲気が出ますね。
部屋のパースに合わせて、室内に箱を描きます。部屋を描くのとの同様に消失点を元に描きましょう。
先ほどの箱にパース追加して机を描いていきます。天板の厚さを決め、脚のアタリをとって無駄な線を消すと完成です。
背景の基本はこの作業の繰り返しです。一度に見たい方はこちらを見ると覚えやすいかもしれません。
準備が大変なパースですが、一度覚えると一生使えるスキルです。やってみると案外簡単にできるので、まずは上記の机から挑戦してみてくださいね!
CLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)など一部のペイントソフトにはパースを簡単に取ってしまうツールもあります。ソフトをお持ちの方はこちらも是非チェックしてみてください。
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