どのくらい刷ればいい? 同人誌の印刷部数の決め方

どのくらい刷ればいい? 同人誌の印刷部数の決め方

注目のコミケ事情 第3弾

10月末に『コミックマーケット89』(C89)の当選者が発表されました。意外と迷いがちなのが、印刷部数です。「もっと沢山の人に見てほしい」「売れなくて在庫を抱えたらどうしよう」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 
いちあっぷ講座では、2015年の夏コミ(C88)で島サークルを中心に、同人誌の印刷部数の決め方について伺ってみました。同人活動の初心者や同人誌がいつも余ってしまう、または足りなくなってしまう方は是非参考にしてみてください。

 

経験者は、ズバリ「過去の実績」

ほとんどの回答者から「過去の実績をもとに、印刷部数を上下させて決めている」との意見が寄せられました。例えば、前回のコミケにサークル参加をして12時頃に100部完売したとします。コミケは10時~16時まで開催しているので12時のタイミングで完売するのは早く、欲しい人に行き渡らなかった可能性があります。次回のサークル参加時には100部より多く刷り、完売できなかった場合は100部より少なく刷るイメージです。

サークル初参加の人にオススメするテクニック

過去の実績以外の決め方もあります。初参加の人は要チェックです。

フォロワーの数で決める

よく耳にするのは「『pixiv』のフォロワーの1/10が良い」という考え方ですが、信用している方は少なく、実際の売上とフォロワー数1/10が対比しないことが伺えました。
『pixiv』でのフォロワーが、必ずしも購買層、コミケ参加層に直結しているわけではないようです。


またコミケWEBカタログに記載されているお気に入り数を参考にしているとの意見もあり、実際の売上数と近い数値になったという意見も。WEBカタログは実際に行く可能性があるスペースにお気に入りをつけるため、『pixiv』のフォロワー数に比べ、よりリアルな数値になるかもしれません。

ブースの配置によって決める

サークルが広い通路に面した人通りの多い場所に配置されると、来場者の目に触れる機会が増えます。そのため、「目立つ配置 = 印刷部数を増やす」という判断ができるとの声が多くありました。また、近くに人気サークルがあると人が多く集まり、相乗効果で売上が増えるとの意見も。

 
予算の範囲内で決める

コミケにサークル参加するためには申込で約一万円の費用がかかります。さらに印刷会社を通して同人誌を印刷するとさらに費用がかさみます。多額の出費であるため、あらかじめ決めた予算の範囲内で印刷部数を決めるのもよいでしょう。

同人誌委託販売会社の希望発注数から決める

同人誌を委託販売している『とらのあな』や『メロンブックス』などに委託見積りする際の希望発注数を元に決めるのも手段のひとつです。同人誌販売のプロですので良い参考情報になるのではないでしょうか。

人気ジャンルであれば多めに印刷

購入層が多い人気ジャンルで参加する場合は、多めに印刷する方が多いようです。同人誌のジャンルは「漫画」、「アニメ」、「ゲーム」が中心で、それぞれに流行があります。特に流行作りに大きく作用している「アニメ」は基本として1クール(3ヶ月)で入れ替わるため、流行の入れ替わりが激しいのが特徴です。お気に入りのジャンルの流行が去ってしまったと感じたら少なめに印刷するのも手段のひとつかも知れません。

SNSの反響が大きかったら多めに印刷

『pixiv』やTwitterなどのSNS上で「欲しい」「買います」などのコメントが多く見受けられた場合は多めに印刷するという回答もありました。目に見えるかたちで「購入したい」とコメントをいただくと期待感から、多めに印刷することも検討できそうです。一度フォロワーに意見を聞いてみるのも、見積もりを取るひとつのアイデアではないでしょうか。twitterの投票機能や、特設サイトを作って事前アンケートなどする方も多く見受けられます。

初めては「完売」をできる部数で

どのくらい印刷すればいいかは決めるのは難しいですが、はじめは多く余るより、知り合いに配る人数などを踏まえつつ、完売できる部数を印刷するのが良いでしょう。完売できたら次回以降に部数を増やせば良いので、まずは「お試し参加」という心構えで行くのが良いかもしれませんね。

 

皆さんはどんな風に印刷部数を決めていますか?是非「#いちあっぷ講座」のハッシュタグをつけてご意見をお寄せくださいね。参考になるアイデアは、いちあっぷ講座公式twitterでどんどんご紹介させて頂きます。

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