簡単に左右対称の顔が描ける!CLIP STUDIO PAINT講座 対称定規基本編
2016.04.12
「可愛いちびキャラが描きたい!」とは思っても、なかなか可愛くならない……。
それは一体なぜでしょうか。
今回は「どこか可愛くないちびキャラ」のパットとしない原因を究明!
NGポイントを探りながら「ちびキャラの描き方」を学んでいきましょう!
可愛いと思えるちびキャラは人それぞれです。
商業商品でもたくさんの種類のちびキャラがあり、その頭身のバリエーションも様々です。
今回は元絵の要素をできるだけ残しつつ、可愛くなるよう直していきます。
こちらのちびキャラが少しの修正次第で可愛くなる、「惜しいサンプル」です。
「可愛くない」を生み出している原因を探してみました。
これだけでも10点の原因が考えられます。
ちびキャラを描くときに注目したいのが、
この3つのポイントです。
それでは、この3点を押さえてちびキャラを直していきましょう。
まずサンプルは、全身のバランスが取れていないため、骨格から直します。
ちびキャラを描き始める前に、ベースとなる「ちびキャラ素体」を作ることをオススメします。
いきなり服を描き始めるよりも描きやすいというのも理由のひとつですが、同じ頭身バランスのキャラクターを量産できることも魅力です。
1体の素体画像を作っておくことで、2体目からは楽に描けますよ!
素体の修正では、以下の5点を直しました。
さらに、今後の工程をラクにする2つのコツがあります。
輪郭の形状は左右対称にしましょう。
なかなか左右対称に描けない方はCLIP STUDIO PAINTなどのツールにある「対称定規」を使うと簡単に引くことができるのでオススメです。
服の分だけ体型が大きくなるので、素体より少し大きい服を着せます。
ぴったりした衣装の場合には素体と同じでも良いでしょう。
細かいシワはあまり描かず、デフォルメ感を強くしました。
袖の線のアーチはちびキャラの手足の向きを表現する上で重要なので、弧の向きに注意しながら線を引きましょう。
リボンや小物を大きめに描くことで対比感が出るのでオススメです。
靴はデフォルメしつつ、元絵よりもう少し形を靴っぽくしています。
ちびキャラの髪の毛はボリューミーな方が可愛いことが多いです。
まずはつむじを設定し、そこに集まるように前髪を描きましょう。
丁寧な線でも髪が集まる方向がバラバラだと上手に見えないことがあります。
髪の毛の後頭部の線は大きな丸い線を描くように引くと良いでしょう。
円形が上手く描けないときは変形ツールを使うのもOKです。
素体の頭蓋骨より二回りほど大きくするとバランスの良い頭部になります。
元絵に要素を似せるため、元絵の顔を切り取って貼り付けます。
パーツの位置を変えて、バランスの取れた顔にしていきます。
まず目が左右非対称なので、画面右側の目を反転・変形してもうひとつの目として使います。
口鼻は形状を変えず、位置のみ動かしました。
そして、この切り貼りしたものを下書きとして線画工程に進みます。
元絵の瞳をトレースします。
そのままなぞるのではなく、歪んだ部分は修正しながら線画にします。
眉毛は右側だけ描き、複製・変形で左側を作ります。
右側の目の線画を複製・変形して左側の目を作ります。
複製したことにより、左の目の瞳の中心がずれていたので位置を微調整します。
線の要素が少ないので、このような微調整もとても大切です。
最後に色をつけて完成です。
元絵と比較すると……いかがでしょうか?
頭身バランスや髪型、衣装はそのままに、可愛らしさがアップしていますね。
特に左右対称にすることで顔のデザインに違和感がなくなったのが分かりますね。
右側の目は元になったキャラと同じものを使っています。バランスを整えるだけで顔の印象が変わることがわかりますね!
今回のポイントである4点を押さえて自分だけのオリジナル素体を作ってみましょう!
立ち絵を描くのに慣れてきたら、動きのあるちびキャラに挑戦してみるのも楽しいです!
普通の頭身の絵よりも、ちびキャラの方が簡単に描けると思われがちですが、ちびキャラは線の情報量が少なく、それをしっかりと表現できるかどうかで上手・下手が一目瞭然のシビアなジャンルでもあります。
少ない線で全身の動きを表現するのは難しいですが、ちびキャラの描き方を習得すると頭身の高いキャラも上手になりますよ。
ちびキャラマスターを目指して、たくさん描いてみてくださいね!