パースってなんだっけ? ゼロから始める背景講座
2016.12.09
本記事は「パースってなんだっけ?ゼロから始める背景講座」の続編です。読んでない方は、以下の記事からおさらいしましょう。
今回も背景イラストレーターの有馬憲吾さんが教える、背景講座をご紹介していきます。
前回は基本編でしたので今回は一点透視の応用編として、パースを用いた坂道を描いていきましょう! 今回も記事の最後に、内容を掘り下げてくれる動画解説があるので要チェックです。
まずは、前回同様「アイレベル(EL)」を決めます。
そして、アイレベル上に「消失点(VP)」を打ちましょう。この消失点は水平な地面の基準となる消失点です。
基準として取った消失点を利用し、手前に伸びるまっすぐな道を描きましょう。ここまでは前回の基本編と同じです。
ここからが応用です。この道を坂道にするために、新たな消失点を取ります。この消失点は水平でない坂道の基準となる消失点です。
やり方を見てみましょう。まず、最初に取った消失点に垂直な線を引きます。
そして、直線上に新たな消失点をめます。これは坂上を示した消失点です。
坂道の開始部分(坂下)とするところに線を引きます
線を引いた部分から、坂道の消失点に向かって線を引きます。
坂道の終点に設定した高さまで線を伸ばし、区切ったら、一点透視を利用した坂道の完成です。
今度は斜めから見た坂道を描きます。坂の側面を見えるので、先程の正面の坂道よりも作品における汎用性が高いのではないでしょうか。
描く手順は同じです。まずはアイレベルを描きましょう。
そして消失点を決めて道を描きます。
今回も消失点から上に向かって90度の直線を引き、直線上に坂道の基準となる消失点を決めます。
坂上の消失点を利用して坂を作ります。
坂道の中腹に線を引きます。
坂道にかかる不要な線を消しました。
坂道の側面を付け加えると完成です。
最後に下り坂の描き方を紹介します。
下り坂は、地面を見下ろしている状態なのでアイレベルを画角の上部に設定します。
消失点と道を決め、その道内にアイレベルと平行な線を引きます。
上の三角形を消して、アイレベルの下の方に垂直な線を引きます。そしてその線の上に坂上の消失点を打ちます。
そして道内のアイレベルから消失点に向かって線を引きます。
新たに出来た三角形の中に再びアイレベルと平行な線を入れます。これで下り坂が出来ました。
さらに坂道を作りたい場合は、繰り返し消失点とアイレベルを決めることでできます。
周りに壁(オブジェクト)を作ると分かりやすくなります。その際は、両側のオブジェクトがどの消失点をとるのか意識するのを忘れずにしましょう。
続きは、本記事の元になった背景イラストレーターの有馬憲吾さんが教える。『ariの背景イラスト描き方動画』をご覧ください。
続編となる記事はこちら。
印刷会社を退職後、友人とデザイン会社を設立。現在イラストレーターとして活躍中。
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