「4つの膨らみ」と「消失点」を押さえれば自由自在!手の描き方のキホン
2016.10.19
足は手と同じく、人体パーツの中でもかなり複雑な形をしています。その構造は法則性を感じづらく、描く際に苦戦を強いられるパーツのひとつです。足は筋肉や骨の構造を理解するより、形を捉えることが上手く描く近道になるので、足首とつま先の2つのパーツに分けてシンプルに考えて覚えてしまいましょう。
▼目次
足に関しては比率より、作りを理解することが重要になります。たとえば、足首(脚)は足に真っ直ぐではなく斜めについているという点、踵(かかと)は足首に対して少し出っ張っている点などが足の作りの特徴です。比率に関しては足と足の指の比率は4:1、足と足首の比率は3:1となっています。覚えておくことでよりリアルな足が描けるので押さえておきましょう。
また、足の形は直角三角形に似ています。直角三角形に足の指を付けるように描くとそれらしい足が描けるので、この形を覚えてみましょう。
足の描き方は冒頭でも述べたとおり、足首とつま先の2つに分けて考えます。まず、足首と踵のアタリを描きます。その後につま先のアタリを三角形で描きます。足首のアタリの正面に中心線を引いておくと、つま先のアタリが描きやすくなります。そしてつま先に足の指を描き足し、くるぶしを描いたら完成です。
この足首のアタリになる棒と、つま先のアタリになる三角で、あらゆる角度の足が描けます。棒のアタリを基準にして、三角のアタリをあらゆる角度に動かすことで大まかな足の形を決め、デッサンや清書で指やくるぶしのような細かいパーツを描き込んでいきます。これにより、足の裏が見えるアングルや、後ろから見た足も混乱することなく描けるようになるでしょう。
足の裏の構造は手の構造に似ています。親指の下に拇指球(ぼしきゅう)があり、その隣に四指球があります。下には手のように小指球はありませんが、代わりに踵があります。この拇指球、四指球、踵で三角形を作り、整えて足裏を完成させましょう。
手の構造については私の手の描き方講座も参考にしてみてください。
足の指は親指とそれ以外の指で形が少し違います。親指はその他の指に比べて二倍ほど大きいです。さらに、横から見ると親指だけ指先が上を向いており、それ以外の指は下を向いています。また、親指と人差し指の間には少し隙間があり、小指はその他の指に比べ少し短めに描くとより自然になります。細かいことですが、どれも重要なので覚えておきましょう。
以上の点をまとめると、
以上のことに気をつけて描いてみてください。難しいと感じていた足が少し簡単に描けるかもしれません。
なお、もう少し詳しい情報は私の著書
『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39』の方を参考にしていただければと思います。
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フリーランスのイラストレーター。
様々な絵柄を駆使し、カードゲーム「マジンボーン・データカードダス」「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」のイラストや、4コマ漫画「BIOHAZARD THE TOON」の執筆、小説の挿絵などを手がける。また、絵の描き方本『デジタルイラストの「身体」描き方事典身体パーツの一つひとつをきちんとデッサンするための秘訣39』を執筆し、活動の幅を広げている。