透明感がある物の描き方講座 ストッキング編
2017.03.13
最近絵を描き始めた方。イラストを描くのが楽しくなってきた方。描きたいものが増えたときに、壁にぶつかっていませんか?例えば、透明なものをどう表現すればいいのか、分からなかったり……。
今回は以前にご紹介した「透明感のある物の描き方講座 ストッキング編」に引き続き、透明なガラス玉の描き方をご紹介します。初心者でも実践しやすいように手数を少なくしたシンプルな内容でお送りします。
▼目次
まず覚えておきたいのは、ガラス玉に映るものは上下左右で逆になります。理由を説明すると凸レンズやら実像やらと、理科のお話になるので割愛します。
黄色のガラス玉に、頭の赤い髪が逆さまに写り込んでいます。この映り込みの色はベースの色と喧嘩しないよう、彩度を落として調整しています。
なお、ガラス玉単体で描く場合は周りのものが存在しないので、映り込みは考える必要はありません。
[通常] 赤色の映り込みレイヤー(NEW)
[通常] ベースの黄色レイヤー
スクリーンレイヤーを使って、ガラス玉に射す光を描きます。ガラス玉を通り、頭に当たった光がガラス玉に映り込むので、光が入ってきた方向とは逆の場所がより明るくなります。明るさは「光の入口>光の出口」です。
一方、影にも影響が出ます。ガラス玉は光を通すので、頭に落ちる落ち影が明るくなります。また、青矢印の光が影の一部を照らしています。
[スクリーン] 光レイヤー(NEW)
[通常] 赤色の映り込みレイヤー
[通常] ベースの黄色レイヤー
実際にガラス玉を光に当てると、光の周囲が濃く見えるのでガラス玉の輪郭沿いに影を入れます。こうすることで真ん中が透けてる感がより出ます。
[乗算] 影レイヤー(NEW)
[スクリーン] 光レイヤー
[通常] 赤色の映り込みレイヤー
[通常] ベースの黄色レイヤー
通常レイヤーでアウトラインの光を入れます。さらにスクリーンで入れた光に合わせて、ハイライトも追加します。
[通常] 光レイヤー(NEW)
[乗算] 影レイヤー
[スクリーン] 光レイヤー
[通常] 赤色の映り込みレイヤー
[通常] ベースの黄色レイヤー
ガラス玉の透明感を描写するために、髪の毛の赤色を乗せます。真ん中にうっすら乗せる程度で大丈夫です。
[通常]赤い色を乗せたレイヤー(NEW)
[通常] 光レイヤー
[乗算] 影レイヤー
[スクリーン] 光レイヤー
[通常] 赤色の映り込みレイヤー
[通常] ベースの黄色レイヤー
最後にエアブラシを使ってハイライトと光を馴染ませます。こうすると、ガラス玉に光が当たっている具合が出ます。これにて完成です。
[スクリーン]光を馴染ませたレイヤー(NEW)
[通常]赤い色を乗せたレイヤー
[通常] 光レイヤー
[乗算] 影レイヤー
[スクリーン] 光レイヤー
[通常] 赤色の映り込みレイヤー
[通常] ベースの黄色レイヤー
ガラス玉は「映るものが上下左右逆さま」になります。そして、光の入口より、出口の方が明るくなるのをおさえておきましょう。
今回のガラス玉の描き方を覚えておくと、ブローチ系のアクセサリーやオーブなどにも応用が利くのでオススメですよ。
Twitter|@mariko_0913
Pixiv|http://www.pixiv.net/member.php?id=6199553
専修大学、人文・ジャーナリズム学科卒。嬉しいことに、線画と色を良く褒められる。人当たりの良さそうな人物を描くのがウリ。ほぼ通常レイヤーのみで絵を描いている。好きなゲームは、スプラトゥーン・逆転裁判・ポケモン・カービィ・ゼルダの伝説など。好きなアニメはつり球。