棒立ちキャラ絵を卒業! 躍動感を生むポーズ 「コントラポスト」とは?
2016.11.02
キャラクターをいきいきと描写するために、ポーズのつけ方は重要な要素となります。
しかし、ポーズをつけることに苦手意識を持っている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
例えば、
このような経験、お悩みはありませんか?
本講座ではポーズの自然なつけ方や、ポーズモデルを使用する際に初心者が陥りやすい失敗と改善方法を中心に解説します。
▼目次
女性キャラクターの立ち絵を2つ並べました。
Aは「気をつけ」をしているような直立姿勢、Bは片足に重心をのせて立った状態のポーズです。
2つを並べると、
A:ロボットのような固さや、緊張したイメージ
B:体のしなやかさやモデルのような垢抜けたイメージ
を印象づけられます。
Bのように腰のラインを傾け、片足に重心をかけるように立たせるとポーズに非対称性が生まれ、絵に躍動感や華やかさといった情報が加わります。
棒立ちポーズからの脱却を目指している方はこの点を意識してアタリやラフの作成をしてみることをオススメします。
「ポーズが思いつかなくて困った!」ときにオススメしたいのが「物を持つ」ポーズです。
単純に「持つ」と言っても、物の大小、形状、重量によって様々な持ち方(ポーズ)があるので、ポーズのアイデアが無限に広がります。
また、キャラクターの性格によっても変化をつけられます。
通学カバンを例に挙げると、
など、持ち方によってキャラクターの個性を演出できます。
キャラクターの性格に合わせてポージングを決めることで、よりキャラクターがいきいきとしたイラストになりますよ。
自分で実際にポーズをとってみると、関節の可動域に無理がないかの確認や衣服のシワの流れなど、思い込みや手癖で描いてきたところが正確にわかるため、作画に役立ちます。
姿見とカメラがあれば、描きたいポーズを自身で撮影してストックすることでオリジナルのポーズ集として利用できます。
また、ポーズ人形は難しいポーズを描写するのに役立つアイテムです。ダイナミックなアクションポーズや宙に浮いた状態など、現実に再現できます。
このようにポーズのモデルがあると便利な反面、使いこなせないと下のような問題が起きてしまうことがあります。
現実の人間のプロポーションとキャラクターのプロポーションに違いがある点について考慮せず作画を行うと、
ことが起こりがちになります。
などの元のキャラクターの体型の比率は変えないようポーズを落とし込みました。
ポーズモデルのイメージに引っ張られ過ぎて絵柄が崩れてしまう方は、あくまでモデルは参考に留め、新たに描き起こすつもりでのぞんだ方がうまくいきやすいかと思います。
キャラクターの表情や身につけさせる衣装を描くのが楽しい!という方は多いのではないでしょうか。ポーズについても同様の感覚で楽しんで取り組めると、キャラクターもイラストの中でますます表情豊かに動いてくれると思います。
当解説が創作活動でのお悩みを解決する一助になりましたら幸いです。
フリーランスのイラストレーター及びデザイナー。ソーシャルゲームやPBWを中心にイラストのお仕事をいただいており、書籍の表紙デザインなどにも携わっています。趣味は読書、推理小説をよく読みます。菌類、昆虫などの色々な図鑑を見るのも大好きです。
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