身体の仕組みから考える! 獣人を描き方講座
2017.12.15
可愛いペットやカッコイイ猛獣まで様々な種類がある猫科。
「猛獣を描こうと思ったのに『大きなネコ』にしか見えない……」となれば、せっかくの雰囲気が台無しになってしまいます。
模様やタテガミだけではない、猫科の描き分け方を知りましょう。
個体差やポーズの違いなどもあるので必ず当てはまるわけではないですが、「描き分け方」として覚えておくと便利な特徴です。
▼目次
今回はトラ・ライオン・ネコで比較していきます。
大型のトラ・ライオンは手足が大きく、小型のネコの場合は末端に行くほど細くなっています。模様やタテガミの他に、おなか側とお尻の形にも注目してください。
トラはどっしりとした体型です。
お腹は皮がたるみやすく長い毛があるので、緩やかなラインになります。お尻のラインは緩やかで安定感があります。
ライオンは全体的に引き締まった体型で硬い印象です。
毛が短いので骨や筋肉に沿ったラインが多くなり、お腹は肋骨に沿うように曲線になります。お尻は角ばっており、スマートで、尻尾は細くなっています。
ネコはやわらかく、末端(手足など)が小さくなっています。
全体的にトラと似ていますが、メリハリが少なくて緩やかな曲線が多いです。お尻は丸くふわっとしています。
顔の違いを見ていきましょう。
簡単な記号として捉えてみると特徴を掴みやすくなります。
模様とタテガミを除外すれば、マズル(口元)・目・耳の形に違いがあります。また、大型ネコ科動物の瞳孔はネコのように縦長ではなく丸い形をしています。体が大きいほど目が小さく・鼻は大きいです。体が小さいとその逆の傾向があります。
ネコ科の丸いフォルムを保ちながら、実際に描くときには獣人の描き方講座で紹介した「動物の頭部を描くときのポイント」を意識しています。
トラはマズルがふっくらとしていて丸く、ネコっぽい顔をしています。耳は若干楕円形です。
ライオンはマズルが四角っぽく、耳は丸いです。トラと比べると口角が下がって、鼻は縦が薄く見えます。
ネコの輪郭は少し横長の楕円形です。口元も目も丸く、耳は大きな三角形です。
横顔の輪郭にも大きな違いがあります。大型は顔が長く、小型は顔が短い傾向があります。
トラは額がすこし出っ張っていて段差があり、下アゴから頬につながる部分はくぼんでいます。
ライオンは額の段差がほぼなく、鼻がやや下を向いています。アゴと頬の境界はトラよりも細く見えます。
ネコは額からストンと落ちるような段差があります。額と鼻の他に目立つ凹凸はありません。
骨格や筋肉の他に、顔の形に違いが出るものとして飾り毛があります。
ライオンにはタテガミがありますが、トラの頬にも長い毛があります。 種類によって飾り毛の有無や形が異なるので重要なポイントです。
これらの違いがわかるようになると他のネコ科の特徴もわかるようになってきます。
写真を参考に、パーツの大きさやバランスなどポイントになる部分をよく観察してみましょう。
WEB:http://arcadia-goat.tumblr.com/
筋肉と獣人と少女が好きなフリーのイラストレーター。PBWやソーシャルゲームでモンスター・人外・筋肉・男性を中心に描かせていただいております。