イラストを描く上で必ず発生する作業、「下塗り」。ここでは線画を描いた後、着彩のはじめに色をベタで塗ることを指します。描き方によって様々なやり方がありますが、今回は一般的に導入しやすい、色分けされた下塗りに関して説明します。
▽目次
色を把握しやすいように下地を塗ろう!
奥のものから塗ろう!
線画の下も塗ろう!
下塗り完成!
見えないところも塗り込もう!
最後に
色を把握しやすいように下地を塗ろう!
![[画像1]](http://ichi-up.net/_images/3c991b15/content_%E4%B8%8B%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB1.jpg)
今回は上図の線画をベースにしていきます。
![[画像2]](http://ichi-up.net/_images/79d716a8/content_%E4%B8%8B%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB2.jpg)
色が把握しやすいように一番下には灰色を敷きます。そして、線画のキャラ全てを選択して白でベースを置いておくと、その後の作業がスムーズです。
奥のものから塗ろう!
![[画像3]](http://ichi-up.net/_images/68ea83b1/content_%E4%B8%8B%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB3.jpg)
考え方の基本として「下塗りのレイヤーは奥のものを下に」で下塗りをすると良いでしょう。色を重ねがけで塗っていくので作業が楽になります。
こちらの作例では肌の部分から色を置いていきましょう。最初に肌色を敷くことで方向性の基準を作りやすくなります。
![[画像4]](http://ichi-up.net/_images/9eafc1ce/content_%E4%B8%8B%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB4.jpg)
続いて、耳かざりを塗ります。
線画の下も塗ろう!
ここで大事なポイントがあります。塗るときは必ず、その部分の内側を塗るのではなく、全体的にはみだしてから消していくことが重要です。理由は「内側だけ塗る状態で進めると、線の真下が塗られていない」状況になり、塗り残しが発生しやすくなります。そうなると独特のムラが出てしまいます。
![[画像5]](http://ichi-up.net/_images/c825c29f/content_%E4%B8%8B%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB5.jpg)
上図を見比べてください。
一見変わらなく見えますが左図は背景が見えてしまっています。右図は線の裏まで埋まっているので背景は見えません。
こちらは完成時にとても大きな差になってきます。「なんだか絵のクオリティーが低いな」、「慣れてないっぽく見えるな」といった場合は、このパターンが割と多いです。
下塗り完成!
![[画像6]](http://ichi-up.net/_images/bf223426/content_%E4%B8%8B%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB6.jpg)
こちらで全体的な下塗りは完成です。
![[画像7]](http://ichi-up.net/_images/b70a96db/content_%E4%B8%8B%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB7.jpg)
色が重なってくる部分は完璧に塗られていなくて大丈夫です。
見えないところも塗り込もう!
ここで一つポイントです。
下塗りするときは、すでに塗った部分を一旦非表示にして、灰色一色の上に塗っていきましょう。隣り合った色の濃淡が同じような場合、はみ出していても気づかないことがよくあります。
大体塗り進めていくと「あれ?ここなんで違う色なんだろう?」といったことで気づくでしょう。そのはみ出しがどのレイヤーなのか分かりづらかったりするので、先にきちんと処理しておくのがポイントです。
最後に
![[画像8]](http://ichi-up.net/_images/116ca481/content_%E4%B8%8B%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB8.jpg)
さあ、下塗りは完成したので安心して着色していきましょう。
![[画像9]](http://ichi-up.net/_images/598ba448/content_%E4%B8%8B%E5%A1%97%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%8F%8F%E3%81%8D%E6%96%B9%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB9.jpg)
良き背景も描き加え、こちらで完成です。
下塗りの仕方はその人の描き方によって様々あるので、こちらはその一例です。この塗り方を覚えておけば失敗することが少なくなります。例えば、塗る人が別の人だとしても、とてもスムーズに受け渡すことができます
著・画 なぎかわみん
![[画像]](http://ichi-up.net/_images/8f995096/content_content_content_content_%E3%81%AA%E3%81%8E%E3%81%8B%E3%82%8F%E3%81%BF%E3%82%93__1_.png)
フリーのイラストレーター。主に広告系イラストとソーシャルゲームイラストを制作させていただいております。
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